ページ閲覧数

2020年12月28日月曜日

木星と土星の超接近を月と並べてみる(再)(12月22日)

 

土星、木星の模様、月面の精細さなどを改善して再度比較しました。超大接近の間隔は月の直径の4分の1以下であること、大クレーターなら十数個分くらいです。木星の赤道部直径と土星の輪の直径はほぼ同じで、月の中型クレータークラスです。撮影機材、データは前項と同じ。




土星、木星接近の星景写真。左は下の拡大。二星が分離して見えます。

2020年12月23日水曜日

土星と木星の間隔を月面と比較(12月22日)

上弦の月が南の空にあり同じ光学系で月を撮影しました。撮影したままのサイズで右側に「月面南部」、左側に「土星と木星」を掲載しています。土星と木星の間隔は、およそ月の4分の1くらいであることがわかります。(FC100DL+ASI290MCカメラ)で画像を撮影、常法で静止画としました。撮影時刻:左、2020年12月22日17時21分30秒、右、17時18分27秒。

土星と木星の超大接近(12月22日)

雑誌の予報によれば、土星と木星が最接近するのは21日と22日で、同じくらいの間隔(0.1度角)です。21日は曇り空で観測できなかったので、22日に期待していました。木星本体の右側の衛星はガニメデ、本体に接しているのはエウロパです。左側に遠く離れてカリストですが見にくいようです。撮影機材はタカハシFC100DL(D100mm, FL900mm)/セレステロンAVX赤道儀/ZWO ASI290MCカラーCMOSカメラで、土星と木星が同一視野に見えることは確認済みです。ASI290MCで動画(100枚のフレーム/30秒)を撮影し、画像処理によって静止画としました。撮影日時:2020年12月22日17時23分。

2020年12月21日月曜日

土星と木星の接近を月面と比較(12月20日)

土星、木星のみかけの離隔を、同日に撮影した月面と比較してみました。およそ月の直径の
 3分の1くらいでしょうか。いつも見ている月の中に土星と木星が軽く収まるとは、驚きの超接近です。今日(21日)はこの半分くらいまで縮まりますので、さらに高倍率で撮影できそうです。画像(左)は露出を控え目にして木星の模様に、(中)は露出を強くして木星の4大衛星に合わせたものです。画像(右)は月齢5.7の月面北部です。撮影時刻:(左)2020年12月20日17時18分、(中)17時26分、(右)16時30分


2020年12月20日日曜日

同一視野内の土星と木星(12月20日)

 同一視野内に収まった土星と木星です。みかけの距離は0.2度角で、木星本体または土星の輪の視直径の20倍くらい離れているでしょうか。明日(21日)にはこの半分くらい(0.1度角)に接近するようです。左上側に輪を持った土星、右下に縞模様を帯びた木星が見えます。木星の左側には4大衛星が集結しています。タカハシFC100DL屈折(D100mm, FL9000mm)赤道儀/ZWOASI183MMカメラ。300フレーム/30秒で動画を撮影、Registax6、Autostakkert!3, Stella imageなどで画像処理。2020年12月20日17時20分。

土星、木星の超大接近前夜(12月20日)

明日(21日)、明後日(22日)に土星と木星が超大接近します。ですからもし晴れれば今日20日は予備テストのようなものです。サムヤン24mm (F1.4, 5.6で使用)/キャノンEOS kiss x7i (Seo-SP4), ISO200, 露出2秒。ケンコーPRO SOFTON-Aフィルター。原画や肉眼では一つの星に見えるが、原画をトリミングし約3xに拡大すると土星/木星が分離しているのがわかる。2020年12月20日17時36分、自宅付近。

 

2020年12月9日水曜日

馬頭星雲とM78(11月14日)

 本格的な冬の星座、星雲の季節となりました。オリオン座やその周辺の赤い星雲に惹かれ自然にカメラが向いてしまいます。この画像も魅力的な馬頭星雲とバーナードループの一部が見えている場所で、しらびそ高原の漆黒の夜空を切り取った1枚です。横置きで左が北です。バーナードループに接してM78が青白い光を放っています。また、馬頭星雲の東側には、広く分子雲が広がっているのがわかります。EQ3赤道儀(ノータッチ)/FS60CB (D60mm, FL250㎜)/EOS6D(ISO6400, 露出4分✗10枚)。Stella Image8, Photoshop CCなどで画像処理。撮影:2020年11月14日0時42分~1時30分。しらびそ高原にて。

2020年12月4日金曜日

ティコとデランドル周辺(10月26日)(天文ガイド1月号入選)

 
南部クレーターを代表する大クレーター・クラビウスの北側に位置するクレーター群です。よく目立つティコとさらに北側のデランドルを中心に構図を決めました。デランドルは非常に古いクレーターで崩壊が進んでいますが、新しいティコは高くて丸い周壁をもっていて対照的です。

【天文ガイドのコメント】30㎝ニュートン式反射(合成F20)+モノクロCMOSカメラで撮影した作品です。画面上方に写っている中央丘の目立つ新しいティコ・クレーターから、画面下方に写っている古くて大きなデランドル・クレーター付近の詳細がわかります。

 英オライオンVX300-S (D300mm FL1200mm F4.0 ニュートン式反射) テレビュー パラコア タイプ2、パワーメイト 5x (合成F20)、バーダープラネタリウムIR685パスフィルター ケンコーEQ6PRO赤道儀 ZWO ASI183MMモノクロCMOSカメラ 30秒間に撮影した300フレームをスタック処理 Autostakkert!3ほかで画像処理 キャノンPixus PRO-10S出力 撮影地/岐阜県岐阜市

アリスタルコス周辺(8月12日、15日)(星ナビ1月号に入選)

 
  12月4日発売の星ナビ1月号、星ナビギャラリーに掲載されました。
【作者のコメント】光条の消長によって、欠け際とその3日前とではアリスタルコス周辺は大きく変貌します。
【星ナビのコメント】アリスタルコスは反射率の高い明るいクレーターとして有名ですが、このように見比べてみると非常に興味深いです。わずか3日でこれほど違うものなのかと驚きます。日が当たった時には光っているといってもいいほどで、太陽高度が高くなると光条も見えてきます。
英オライオンVX12(D300mm FL1200mm F4)+テレビュー パラコアタイプ2+ テレビュー パワーメイト 5x (合成6000mm F20) ZWO ASI183MM Baader IR685 パスフィルター ケンコーEQ6PRO 
上:2020年8月15日05時14分、下:8月12日02時02分 それぞれ30秒間300枚 2フレームモザイク AutoStakkert!3/RegiStax6/Photoshop CC/ステライメージ8/Image Composite Editor キャノンPixus Pro-10S  自宅にて

2020年12月2日水曜日

ガーネット星星雲(IC1396)(11月23日)

秋の定番の一つ、ケフェウス座のガーネット星星雲です。右上の赤い星がガーネット星で、その周辺に赤い星雲(IC1396)が広がっています。 秋の大型星雲の中では暗い方ですが、QBPフィルターでHαを強調すると容易に写ります。星雲の濃淡、無数の暗黒星雲などが入り乱れて複雑な様相を呈しています。中央やや下には「象の鼻」と呼ばれる暗黒星雲があります。Adv赤道儀 (PHD2オートガイド)/FC100DL (D100mm,  f= 580 mm)/EOS6D(Seo-SP), ISO6400, 露出6分x17.総露出102分。2020年11月13日23時27分~ 長野県飯田市上村しらびそ高原にて。



2020年11月27日金曜日

アンドロメダ銀河をかすめた二つの流星?(11月13日)

星雲や星団を撮影中に視野内に流星が飛び込んでくることは、せいぜい年に1回あるかないか、でしょうか。さらに、視野内だけでなく天体と重なる流星を撮影できるのはきわめてまれでしょう。ですから、一番の問題は人工衛星との鑑別になります。本当に流星かどうかです。
 今回、しらびそ高原でのアンドロメダ銀河(M31)の撮影中にM31をかすめる「流星」を2個、検出しました。インターバル10秒、2分間露出で撮影した10枚の3枚目と7枚目の画像に写っていました。いずれの軌跡も前後の画像(10秒後から2分間と10秒前から2分間)に全く痕跡はありませんでした。私のこれまでの経験から基本的に人工衛星なら連続する画像に軌跡が写るはずです。実際そのような例がこのケースに含まれていました。画面右端に見えている暗い軌跡は、前後の画像にも連続的な軌跡があり(掲載せず)人工衛星の類と思われます。
 もし今回の軌跡が本当に流星ならとてもラッキーな経験でした。
撮影条件:FS60CB屈折(D60mm, FL250mm)をEQ-3赤道儀でノータッチガイド。1:(右上がりの流星)2020年11月23時45分から47分、2)(右下がりの流星) 23時53分~55分。EOS6D (Seo-SP)。しらびそ高原にて。

2020年11月26日木曜日

ハート星雲の中心部 (IC1805)(11月14日)

魚頭星雲(NGC/IC1795)部分をトリミングしたハート星雲(IC1805)です。中心部には散開星団メロッテ15があり、その周辺を明るい散光星雲が取り囲んでいます。この中心部あたりは星が生まる活発な領域です。Hα星雲は思った以上に濃淡差があり、暗黒星雲が入り乱れた複雑な構造であることがわかります。Avx赤道儀(PHD2ガイド)/EOS6D (Seo-SP)(QBPフィルター)/FC100DL屈折/ISO12800, 露出3分。20枚スタッキング。2020年11月14日00時49分~01時55分。
  

2020年11月25日水曜日

おうし座のレムナント(Sh2-240)(11月14日)

おうし座にあるレムナント(Sh2-240, 超新星の残骸)の撮影を試みました。淡くて難しい対象ですが、しらびそ高原の澄み切った空とHα線用のフィルターの効果で、繊維性の赤い星雲を撮影することができました。2万年前の超新星爆発の残骸、おうし座内にありながら、ぎょしゃ座の五角形に隣接しています。画面の左下に見える散開星団はぎょしゃ是のM37です。EQ3赤道儀/ FS60CB (D6cm、255㎜)/ EOS6D (HKIR), QBPフィルター、ISO12800, 120秒x10。2020年11月14日01時48分~02時10分。しらびそ高原(標高2000m)にて。


2020年11月23日月曜日

はくちょう座網状星雲(NGC6992)(11月13日)

 しらびそ高原で撮影した画像が続きます。うすずみ温泉で8月23日に撮影した網状星雲をすでに掲載しています。しらびそ高原の空の質の高さでしょうか、同じ光学系での撮影ですが、解像度は比較すべくもありません。繊細な青と赤の線維性構造が絡む様子がうかがえます。セレステロン Avx 赤道儀, PHDガイド/EOS6D (Seo-SP), ISO12800, 120秒(x20 stacking )2020年11月13日22時21分~02時10分/しらびそ高原にて。


2020年11月21日土曜日

北アメリカ星雲(NGC7000)メキシコ湾岸あたり(11月13日)

2年ぶりのしらびそ高原遠征で良い条件に恵まれました。北アメリカ星雲のなかでもメキシコ湾に相当する部分を拡大してみました。このあたりは暗黒星雲や壁構造が入り混じっていて、星雲全体でも特に複雑な構造をしています。セレステロンAVX赤道儀/タカハシFC100DL屈折 (D100mm, FL580mm)/キャノンEOS6D (SEO-SP), ISO12800, 露出2分。ステライメージ8で7フレームスタッキング。2020年11月13日19時55分。しらびそ高原にて。


 

2020年11月17日火曜日

しらびそ高原のカノープス(11月14日)

しらびそ高原(北緯35度26分17秒、東経138度01分50秒)でのカノープス(赤緯-52度42分、赤経6時24分)です。おおいぬ座シリウスとの定番の構図です、生まれて初めての南極老人星との出会いでした。理論的な南中高度は1度40分ですが、多少浮き上がりがあるのでしょうか、それより高く感じます。加えて、南側の低い山並みが幸いしているようです。
キャノンEOS kiss x7i (SEO-SP4), Samyang 24mm, F1.4 (F4にて撮影), 露出60秒、ケンコーPRO SOFTON-A フィルター, 2020年11月14日03時05分。長野県飯田市上村、しらびそ高原にて。
 

2020年11月12日木曜日

モネの池(11月11日)

 地元では有名な、通称「モネの池」に行ってきました。モネの名画をほうふつとさせるだけでなく、折しも紅葉の真っ盛りで、池の水に映る赤いモミジがいっそう美しさを引き立てていました。

関市板取の根道神社境内にあるこの池は、非常に透明度が高く、スイレン とともに鯉が泳ぐ様は、フランスの画家クロード・モネが描いた名画、「睡蓮」に似て いることから、「モネの池」と呼ばれ、地元のの人気スポットとなっています。

https://sekikanko.jp/modules/content/index.php?lid=174

通称「モネの池」
池のある根道(ねみち)神社











専用駐車場(無料)や、お土産を売る売店もありました。

2020年11月7日土曜日

白川郷の錦秋(11月5日)

白川郷は紅葉の盛り、美しい山並みが青空に映えています。2010年11月5日、15時28分頃。スマホ自動撮影。以下同じ。


 

ひるがの高原の朝月(11月5日)

ひるがの高原大日岳(標高1709m)の朝の空に浮かぶ月(月齢19.2)です。東海・北陸自動車道ひるがの高原SAからの眺めです。2010年11月5日9時5分頃。スマホ自動撮影。

 

2020年10月30日金曜日

北アメリカ星雲とペリカン星雲(10月14日)

夏の定番、北アメリカ星雲とペリカン星雲です。夏の星雲とはいえ、夕方から夜半にかけて天頂から西の空にあり、まだまだ撮りごろです。今回注目したいのは北アメリカ星雲の向かって左側に見える縦2本の赤い星雲です。2本にはさまれて暗黒星雲もあり、興味深い場所です。FC60CB(D60㎜、FL250mm)/EQ3赤道儀(ノータッチガイド)、EOS6D(HKIR換装)、QBPフィルター。2020年10月14日23時07分~23時17分(x5、総露出10分)。うすずみ温泉駐車場にて。
 

2020年10月29日木曜日

らせん星雲(NGC7293)(10月14日)

 

ちょうど今頃(10月)の夜半前に南の空に見える環状星雲です。一見すると、こと座のM57のようにも見えますが、それよりずっと大きくて撮りがいのある対象です。この画像は FS60CB (D60mm, FL250mm)像で、星雲よりも周辺の漆黒闇が強調されているようですね。次は長焦点で、星雲に絞って撮りたいと思います。撮影条件:EQ3赤道儀に載せたFS60CB屈折望遠鏡でISO6400, 露出2分、QBPフィルター。2020年10月14日21時24分~22時05分(x20 DSS スタッキング)。うすずみ温泉駐車場にて。




火星(10月26日)

 
10月も末となり、遠ざかりつつある火星です。もちろん急に小さくなるわけでなく、見た目にはあまり変わりません。今のうちに画像の蓄積をすべく、励んでいるところです。東端(向かって左端)に大シルチス、中央にチェレニーの海、ゲールクレーター、西側にキムメリア人の海、などの地形が見えているようです。撮影機材、方法は前項と同じです。撮影時刻:2020年10月26日、21時12分26秒~(約60秒間、3000フレーム)。自宅にて。



2020年10月13日火曜日

火星〈10月11日)

 

引き続いて接近中の火星です。10月11日は好シーイングに恵まれ、精細な火星表面を捉えることができました。中央部の複雑な模様、小さくなった南極冠、北極と西側に広がる青いベールのような雲が印象的です。撮影機材、撮影方法はいつも通り。撮影時刻:2020年10月11日23時49分37秒から1分間の動画(3000フレーム)。

2020年10月7日水曜日

火星最接近(10月6日)

 
10月6日、運よく晴天となり、最接近した火星を撮影しました。シーイングはいま一つでしたが火星の高度が高いためその影響を受けにくいのと、何よりも視直径が大きいことが、それなりの解像度を与えてくれました。通常使用しているUV/IRカットフィルターを通した像(左)のほかに、IR685パスフィルターでの画像も撮影してみました(右)。IRパスフィルターでは色目が失われますが、UV/IRカットフィルターに比べ模様そのものは解像度が高いようです。南側に模様が集中しています。南極冠はかなり小さくなりました。撮影機材、撮影方法はいつもと同じ。UV/IRカットフィルター:2020年10月6日23時15分(左)、IR685パスフィルター:23時39分。いずれもASI290MCにて動画撮影(3000フレーム)。

2020年10月4日日曜日

月齢26.1(8月16日)(天文ガイド11月号に入選)

 

 月の全体像は天体写真の中で最も多く撮影されている対象のひとつだと思います。簡単に撮影できる半面、奥が深くて、なかなか満足な画像は得にくいものです。昨今は、CMOSカメラによる多数枚(~数十枚)の精細画像を1枚にモザイク化し超高精細化する流れができていて、天文雑誌にはこういった画像が多く掲載されています。しかしこのように作成されたモザイク写真は高解像には違いないのですが、ゴツゴツしていて、自然な印象が弱くなっているように感じます。今回の作品は、モザイク枚数を少なめに(6枚)して、高精細でかつ自然な印象を狙いました。幸い、シーイングにも恵まれてある程度実現できたと思います。

【天文ガイドコメント】30cm鏡+1インチモノクロCMOSカメラによるよる6枚モザイクでとらえた月齢26.1(輝面率0.13)の月面です。新月前の細い月の写真は、早起きをして撮影するか、眠気をこらえて撮影することになるので大変ですが、好シーイングなことが多いので、このようにシャープな像を得るチャンスもあります。

2020年8月16日04時13分、英オライオンVX300-S (D300mm, FL1200mm, F4.0 ニュートン式反射)テレビューパワーメイト2.5x(合成F10)バーダープラネタリウムIR685パスフィルター ケンコーEQ6PRO赤道儀 ZWO ASI 183MMモノクロCMOSカメラ  30秒間に撮影した300フレームをスタック処理 6枚モザイク Autostakkert!3!ほかで画像処理 キャノンPIXUS PRO-10S出力 撮影地/岐阜県岐阜市

2020年10月2日金曜日

仲秋の名月(10月1日)

 ”仲秋の名月”とは、旧暦の8月15日の月を指すのだそうで、必ずしも満月である必要はないのだそうです。昨夜がこれに相当しました。ちなみに、夕方の6時頃の月齢は14.0なので、十五夜ではなく、14夜の月でした。Orion VX12, ZWO ASI183MMにて、動画300フレーム/30秒。
2020年10月1日19時52分、55分に撮像。2枚の撮像をモザイク合成。自宅にて。

2020年10月1日木曜日

はくちょう座サドル星付近(9月15日)

 中央にある明るい星がはくちょう座γ星のサドルです。このあたりは赤い星雲のほかに散開星団などが集まった領域です。赤い星雲を取り囲むように青みがかった淡い星雲が広がっていて、とても美しい風景です。撮影機材、撮影条件は前項と同じ。2020年9月15日01時58分~02時08分。5枚をDSSスタッキング。画像処理。


2020年9月26日土曜日

はくちょう座網状星雲(NGC6992-5, NGC6960)(9月15日)

8月23日にも網状星雲を掲載しています。そのときは、望遠鏡(FC100DL)の写野の大きさから、東側(左側)のNGC6992-5のみで西側(右側)のNGC6960(ベール星雲)が構図から漏れていました。そこで今回は、FS60CB屈折望遠鏡で網状星雲の全体を撮影しました。前回より解像度は劣りますが良好な画像を得ることができました。撮影機材、条件は前項と同じです。2020年9月15日00時51分~01時12分(ISO6400, 露出2分)、11枚をスタッキング。うすずみ温泉四季菜館駐車場にて。
 

2020年9月25日金曜日

ガーネットスター星雲(IC1396)(9月15日)

 ケフェウス座のガーネットスター星雲(IC1396)です。やはり秋の天の川に埋もれる赤い大きな星雲です。星雲内には目立つ4等星の赤い星があり、ウイリアムハーシェルによってガーネット(ザクロ石)スターと命名されています。また、星雲内には「象の鼻」と呼ばれる分子星雲(vdB142)がありこの星雲を特徴づけています。その他にもいくつかの暗黒星雲が入り乱れて走っていて拡大撮影の興味がそそられます。複雑な構造をした、見飽きない星雲の一つです。撮影機材、条件は前項と同じ。2020年9月15日00時51分~01時12分。10枚の画像をスタッキング。

2020年9月24日木曜日

ハート星雲(IC1805)と胎児星雲(IC1848)(9月15日)

 秋の天の川に埋もれる赤い散光星雲です。高い透明度と赤外換装カメラ、QBPフィルターの効果でHα腺に対する感度が良好です。名前通り、ハートと胎児に似た形をしています。今回はFS60CB (D60mm, FL250mm)屈折で2つ同じ画面に取り込みましたが、このあたりは星の誕生域でもありますので、それを狙っての拡大撮影にも興味があります。撮影機材、条件はM31, M33と同じ。2020年9月15日00時12分~33分。10枚スタッキング。

2020年9月23日水曜日

アンドロメダ銀河 (M31) (9月14日)

 

M33とセットで撮影したM31です。この日は透明度が高くシーイングも良好だったので、アンドロメダ銀河の美しい姿を捉えることができました。撮影機材、条件はM33と同じ。2020年9月14日22時03分~22分。x10スタッキング。

さんかく座M33銀河(9月14日)

 秋を代表するさんかく座のM33銀河です。我らが天の川銀河、アンドロメダ銀河 (M31)とともにグループを形成しています。距離は230万光年で、M31同様、我々に一番近い系外銀河です。みかけもM31についで大きく見えます。内部の渦巻には赤い散光星雲がたくさんありますが、今回はFS60CBによる撮影なので拡大率が小さくその点は目立ちません。タカハシFS60CB屈折(D60mm, FL250mm), キャノンEOS6D (ISO6400, 露出120sec) + QBPフィルター。2020年9月14日22時49分~23時08分、うすずみ温泉四季菜館駐車場にて。x10 スタッキング。

2020年9月16日水曜日

2日連続の火星(9月14日、15日)

 
 いよいよ火星の輝きが増しています。14日と15日の早朝は好シーイングに恵まれました。25時間08分間隔ですのでほぼ同じ模様がみえています(火星の自転は24時間40分くらい)。白い南極冠、灰色の雲におおわれた北極付近、中央にメディリアニ高原、エリトリア海などが見えているようです。撮影:Orion VX12 (D300㎜、FL1200㎜)、TeleVue Powermate x5、ニュートン式反射赤道儀、ZWO ASI290MCカメラ (3000フレーム)、 ZWO UV/IR cutfilter。上:2020年9月15日04時06分、下:9月14日02時58分。




2020年9月9日水曜日

今朝の火星(9月9日)

 過ぎ去った台風の影響で東海地方には湿った空気が送り込まれ、なかなか晴れてくれません。しかし、今朝の4時ごろ突然奇跡的に快晴となり、2時間余りのあいだに火星と月を撮影することができました。3時頃空を仰いだ時はドン曇りでしたから、この晴れはまさに執念の賜物と言えるでしょう。しかも予想外の好シーイングでした。火星地図から、中央北側(上)の明るい部分はルナ湖、タルシス、中央の暗い部分はエリトリア海あたり、かなと推定しています。10月6日の最接近に向けて着実に大きくなる火星です。撮影データ:いつもの機材で。2020年9月9日4時50分。自宅にて。

2020年9月8日火曜日

こぎつね座アレイ状星雲(M27、8月19日)

 

大きい惑星状星雲、こぎつね座M27です。夏の大三角の中にあり夏の定番の一つです。おおむね写りは良く、どういう状況でもそれなりに写ってくれます。上腕を鍛える亜鈴に形が似ているということでアレイ状星雲と呼ばれています。中心部の青と外縁部の赤のコントラストが非常に美しい散光星雲です。普段あまり使っていないリッチー・クレチアン 6(D150mm, FL1350mm、F9)(RC6)での撮影です。比較的軽くて長焦点ですので、秋からの系外星雲、惑星状星雲に使いたいと思いその調整を兼ねています。撮影条件:RC6(Microtech)、EOS x7i (Seo-SP), ISO6400, 露出2分 x5, 2010年8月19日01時7分~16分。うすずみ温泉駐車場にて。

2020年9月7日月曜日

はくちょう座まゆ星雲(IC5146, Sh2-125)(8月19日)

 

大型で非常に強い台風10号が九州の西を駆け抜けていきました。しかし台風一過の秋晴れとは程遠くしばらくは星を見れない日々が続くようです。しかたなく8月19日に撮影した画像を処理してみました。はくちょう座の天の川に埋もれるような小さな星雲、まゆ星雲です。散開星団IC5146と散光星雲Sh2-125が重なって輝いているそうです。星雲の西側に伸びる暗黒星雲(バーナード168)とのマッチングも絶妙で美しく、私の好きな天体の一つです。FC100DL, EOS6D (HKIR), QBPフィルター, 2020年8月19日01時08分~19分(ISO6400、露出2分)5xスタッキング。うすずみ温泉にて。


2020年8月27日木曜日

8月26日の火星、木星、土星(8月26日)

 

撮影機材と方法は、8月6日に当ブログに記載した方法です。木星は7月14日、土星は7月21日に衝を迎え1ヵ月以上経過し、太陽光が真正面からやや右側から当たるようになりました。このことは、土星の輪に落ちる土星本体の影が左側に膨らんでいることからもわかります。一方、火星の衝は10月14日ですので太陽光は左側からあたっており火星の右側が陰になっています。ちょうど十三夜の月のような形をしています。月撮影時刻:火星 2020年8月26日04時58分、土星 19時49分、木星 20時04分。自宅にて。

2020年8月23日日曜日

はくちょう座網状星雲(NGC6992-5)(8月19日)

 

はくちょう座のつばさのあたりに広がる網状星雲です(上が東側)。夏を代表する星雲の一つです。2万年前の超新星爆発の名残といわれていて、1600光年の距離にあります。この画像には東側(上側)の明るい弧状星雲(NGC6992)とその西側のやや暗い星雲群(NGC6993-5)が写っていますが、最も西側のNGC6960(ベール星雲とも呼ばれる)は写っていません。タカハシFC100DL屈折望遠鏡(D100mm, (reducerでFL590mm))、キャノンEOS6D(ISO6400, 露出2分)、QBPフィルター、セレストロンAVX赤道儀で追尾。5枚の画像をスタッキング。撮影日時:2020年8月19日00時46分~01時05分。うすずみにて。

2020年8月22日土曜日

同一夜の木星、土星、火星(8月20から21日)

 

 8月20日夜から21日早朝にかけて撮影した3惑星です。火星を撮影した21日早朝はシーイングがよく、自分としては良い画像が得られました。南中高度は、木星、土星(30度余)に比べ火星はずっと高い(60度)ので好シーイングの機会が多いようです。木星面に衛星イオの影が投影されています。またイオ本体は木星面を経過中のはずですが特定できません。撮影方法は8月6日掲載のものと同じです。撮影日時:木星 2020年8月20日21時33分、土星 8月20日21時12分、火星 8月21日05時17分。

火星(8月21日)

北西側(左上側)に大シルチス、南西側にヘラス平原などが見えています。撮影方法は8月15日掲載分と同じです。2010年8月21日05時17分。自宅にて。

2020年8月20日木曜日

干潟星雲(M8)、三裂星雲(M20)及び猫の手星雲(8月18日)

 夏の定番ですが、猫の手星雲まで入れ込んでの構成は初めてです。天体導入機能が改善されたステラショット 2を使うと簡単に自由に構図を調整できます。干潟星雲(M8、中央右寄り)は夏の天の川を代表する赤い散光星雲です。干潟星雲の東側にある淡い星雲群はその形から「猫の手星雲」と呼ばれています。干潟星雲の北側には三裂星雲(M20)があります。この星雲は赤と青のコントラストが美しいことで有名ですが、赤い星雲はその前方に存在する暗黒星雲によって三つに裂けており、その名前の由来となっています。タカハシFC100DL(D10cm, FL58cm)/セレステロンAVX赤道儀/キャノンEOS6D (Seo-SP)(露出120秒、ISO6400)。2020年8月18日22時06分~20分(5枚をDSSスタック)。

2020年8月19日水曜日

ネオワイズ彗星(C/2020 F3)(8月18日)

7月に1等星まで明るくなり、大彗星となったネオワイズ彗星です。悪天が重なりついにその雄姿を自分の目で捉えることはできませんでした。8月はじめには5等星レベルに減光しましたが、まだまだ明るい彗星でした。しかし月の影響もあり、撮影は8等級にまで暗くなった18日になってしまいました。淡いながらも傘を逆に開いたような幅広のダストテールが写っていて大彗星であった片鱗を見せています。たまたま彗星のすぐ左側にはNGC5364、右側にはNGC5363の系外銀河がありよい光景となっています。拡大撮影できなかったのが悔やまれます。
 タカハシFS60CB屈折望遠鏡 (D6cm, FL25cm)/スカイウオッチャーEQ3赤道儀での自動追尾/キャノンEOS6D ISO3200, 露出45秒。2020年8月18日20時11分。うすずみ温泉駐車場にて。