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2020年1月22日水曜日

2019年の天体撮影まとめ(その5 系内散光星雲)


銀河系内散光星雲
1. バブル星雲(NGC7635):10等級、距離11,090光年、カシオペア座。シャボン玉(バブル、泡)のような星雲が赤い星雲をバックに浮かんでいます。バブルの形はその中心からの恒星風によって丸く保たれているのだとか。
2. 北アメリカ星雲 (NGC7000)とペリカン星雲 (IC5067-5070)北アメリカ星雲:4等級、距離50光年、はくちょう座;ペリカン星雲 8等級、距離1800光年、はくちょう座。
 いずれもその形から名付けられた赤い星雲です。隣同士かと思ったらペリカン星雲の方が北米星雲より36倍も遠くにあります。
3. バラ星雲 (NGC2237-9, 2246)とクリスマスツリー星団 (NGC2264)バラ星雲:6等級、視直径80’、距離5500光年、いっかくじゅう座;クリスマスツリー星団:3.9等、視直径60’、距離2400光年、いっかくじゅう座。有名な二つの星雲、星団を一つの構図に収めてみました。バラ星雲はその名の通り、冬の夜に咲く深紅のバラです。また、右側の淡い大きな赤い星雲の中にひときわ赤く光る部分があります。この三角形がクルスマスツリーなのです。先端はその形からコーン星雲と呼ばれます。
4. ソウル(胎児) 星雲 (IC1848)とハート星雲 (IC1805)ソウル(胎児)星雲:6.5等級、視直径60’、距離6500光年、カシオペア座;ハート星雲:6.5等級、視直径60’、距離6500光年、カシオペア座。
ハート星雲はその名の通りハート型をしています。ソウル星雲は、heartに対してsoul(魂、精神)星雲と呼ばれます。日本ではこのsoulをかな読みにしてソウルと言ったり、胎児星雲と言ったりします。胎児よりは赤ちゃんの方がかわいいと思います。
5. オリオン大星雲 (M42)4.0等級、視直径 66’、距離1300光年、オリオン座。
 最も有名な散光星雲で肉眼でも容易に存在がわかります。鳥が羽を広げて羽ばたいているように見えます。しかし鳥の頭の部分はM43という別の星雲で、さらに上に少し離れた青い星雲はNGC1973という散開星団を囲む星雲です。オリオン大星雲に関しては多くの解説がネット上にありますので詳細はそちらをご覧ください。
6. IC1396星雲3.5等級、視直径170’、距離2500光年、ケフェウス座。
 大きな星雲でアンドロメダ銀河とほぼ同じサイズです。天の川を北にたどると淡い秋の天の川に埋もれています。淡いので全体をきちんと撮るのは意外に難しく、輝線対応のフィルターが必要です。星雲内にはガーネット星という明るい星があり、暗黒星雲が入り乱れて存在するのがわかります。
7. らせん星雲 (NGC7293)7.0等級、視直径12.8'、距離700光年、みずがめ座。
 最も大きい惑星状星雲です。らせんを正面からみたように見えることかららせんまたはらせん状星雲と呼ばれています。中心部は緑色から青色で美しく、非常に印象的です。また、筋状の構造物が中心部の内側を縦に走っており、構造の複雑さを物語っています。

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