この画像のアピール点は、虹の入り江です。虹の入り江は、月面随一の名所ですが、あまり作品の対象として紹介されることはなく不思議です。虹の入り江は月面での位置から、上弦過ぎの月齢11から13と下弦過ぎの月齢22から24が欠け際となり見ごろとなります。虹の入り江は上弦過ぎには日光を正面から受け(前者)下弦過ぎには背面から日光を受けます(後者)。後者より前者(上弦過ぎ、月齢22-24)の方が生理的に見やすいため圧倒的に前者の虹の入り江がよく撮影されているのでしょう。しかし、視覚的にはこの画像のように背面から日光を受ける後者の虹の入り江の方が美しく、作品としては価値があると思っています。
虹の入り江に限らず、この時期の月(下弦過ぎ)は海の比率が高く、すっきりしていて、独特の美しさがあります。広い嵐の大洋ではケプラーやアリスタルコスなど発達した光条をもつクレーターが目立ち、雨の海の虹の入り江では、周壁のジュラ山脈が入り江に影を落としていて非常に印象的です。
英オライオン社 VX12 (D30cm, FL120cm)(テレビュー社パラコアタイプ2を装着) + テレビュー社パワーメイト2.5 x (合成焦点距離 300cm, 合成F10)。2019年09月24日05時10分40秒から約30秒間の動画撮影 (300フレーム)
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