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2020年6月29日月曜日

上弦の月(6月28日)

昨夜は梅雨の中休みでほぼ一カ月ぶりの月観望です。上弦の月でした。気流はいまひとつで、この時期としては仕方のないところです。FL1200mmの反射鏡にASI183カメラの直焦点、すなわち最低倍率での撮影で、南北2枚のモザイク画像です。クラビウスはまだ陰の中ですが、北部のアルプス・アペニン山脈、南部のプトレメウス、アルバテグニウス、ステフェラーなどの大クレーターが夜明けを迎えています。細部が見やすいよう横置きにしました。
撮影条件:オライオンVX12(D300mm, FL1200mm, F4)、ZWO ASI183 CMOSカメラ、90秒の動画撮影(1000フレーム)✗2、2020年6月28日18時27分、28分、自宅にて。

2020年6月21日日曜日

パンスターズ彗星その2(6月20日)

口径60㎜、FL250mmの屈折望遠鏡で撮影したパンスターズ彗星を掲載します。前項の画像に比べ焦点距離が半分以下の単焦点での撮影なので彗星以外に明るい星(北斗七星のフェクダ)、名前のないものも含め多くの系外銀河が見えています。撮影条件:前項と異なる点だけ記述します。FS60CB屈折望遠鏡(D60mm, FL250mm)、EOS6D (HKIR), ISO3200, 60sec, QBPフィルターなし、2020年6月20日23時01分~13分。

パンスターズ彗星(C/2017 T2)(6月20日)

パンスターズ彗星(C/2017 T2)はおおぐま座からりょうけん座に移動しつつあります。このあたりは系外星雲が多い領域で彗星の周辺にも5個ほど見えています。NGC4088、4100、4157、4026は比較的大きめの銀河で形もはっきりして存在感があります。彗星は、NGC4100と4088の間を南(上)に向かっています。画像中に星雲の名称を付しています。タカハシFC100DL(D100mm, FL590mm)、キャノンEOS6D (Seo-SP4) ISO12800, 120秒、 x5、QBPフィルター。セレステロンAdVX赤道儀ノータッチガイド、2020年6月20日22時10分~20分。うすずみ温泉にて。

2020年6月18日木曜日

M51(4月26日)

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梅雨に突入。土砂降りの雨をはさんですっきりしない空が続いています。そこで、以前撮影した画像を処理して掲載することにします。4月26日にうすずみで撮影したM51です。いつも使っているQBPフィルターを外し、短時間露出(90秒)、多画像(56枚)で撮影しました。細部の表現にはもう少し長焦点がよいようです。撮影条件:タカハシFC100DL (reducer, D100mm, FL590mm), セレストロンAVX赤道儀(PHD2ガイド)、キャノンEOS6D (HKIR), ISO6400, 露出90秒。2020年4月26日00時02分~01時20分(総露出78分)。

2020年6月6日土曜日

ガッサンディ、メルセ二ウス峡谷とリーヴィヒ壁(3月6日)

昨日掲載した「湿りの海」のモザイクに使った1枚で、ガッサンディ付近を拡大したものです。ガッサンディの内部の峡谷や中央丘など細部が見えています。そのほか、海の西縁を走るメルセ二ウス峡谷とリーヴィヒ壁が注目です。シーイングのよいときに拡大するとその美しさがさらに強調される切れ味鋭い素晴らしい光景です。こちらも天文ガイドに応募しましたが、選ばれたのは「湿りの海」の全景の方でした。撮影機材、方法は前項と同じ。撮影日時:2010年3月6日22時52分。90秒間の動画撮影(1000フレーム)。

2020年6月5日金曜日

湿りの海(3月6日)(天文ガイド7月号に入選)


「湿りの海」は月面で最も人気のある撮影対象です。天文ガイドのコメントにもあるように、谷や峡谷、リンクルリッジなど海としての多彩な構造をもつほか、ガッサンディという特徴的なクレーターがアクセントになっています。写しがいのある、見栄えのする対象です。6枚の画像をモザイクしてより高い解像度を狙っています。
【撮影条件と画像処理】:英国オライオン社VX300-S(D300mm、FL1200㎜)反射赤道儀(ケンコーEQ6 Pro)、テレビューパラコア2、パワーメイト5x (合成F20)、ZWO ASI183MM CMOSカメラ、バーダープラネタリウムIR685パスフィルター。Autostakkert!3ほかで画像処理。2020年3月6日22時47分~23時02分に撮影した90秒間の画像(各1000フレーム)6枚をモザイク。キャノンPIXUS PRO-10Sでプリント。
【天文ガイドコメント】:湿りの海は月面西部にある比較的小さな溶岩平原です。周囲の壁が低く、海を囲むような円弧状に、リッジや谷や割れ目がいくつも見えます。谷はこの海の周辺にもたくさんあり、このシャープな作品では谷筋がいくつも判別できます。湿りの海の北縁には月面写真ファンにも人気の高いクレーター、ガッサンディがあります。噴き出した溶岩で埋まっている、このクレーターの内側にも谷が直線的にいくつも走っていることがわかります。