天の川の厚い星間物質に隠れながらも、IC 342 は渦巻腕の青い若い星々、中心部のHII領域、そして複雑な塵の模様が織り成す美しい姿を見せてくれる「隠された銀河」です。わずか1000万光年という近さゆえに、星形成の活発な様子や銀河構造が小口径機材でもしっかり捉えられ、撮影者だけが味わえる“幕の向こうの宇宙”が広がっています。
撮影データ:Seestar S50 / 2026.10.12. 22:59、42分露光、自宅にて
天の川の厚い星間物質に隠れながらも、IC 342 は渦巻腕の青い若い星々、中心部のHII領域、そして複雑な塵の模様が織り成す美しい姿を見せてくれる「隠された銀河」です。わずか1000万光年という近さゆえに、星形成の活発な様子や銀河構造が小口径機材でもしっかり捉えられ、撮影者だけが味わえる“幕の向こうの宇宙”が広がっています。
撮影データ:Seestar S50 / 2026.10.12. 22:59、42分露光、自宅にて
はくちょう座の散光の中に浮かぶNGC 6888(クレセント星雲/三日月星雲)は、中心にあるウォルフ・ライエ星 WR 136が放つ猛烈な恒星風によって形成された、直径約25光年の衝撃波バブルです。過去のゆっくりした恒星風と現在の高速風がぶつかり合い、複雑なフィラメント構造と赤いHα・青緑のOIIIが織りなす美しい輝きが生まれています。
今回のSeestar S50による撮影では、スマート補正+星サイズ35%の処理により、星雲の繊細な縁の構造が際立ち、52分の積算とは思えないほどの立体感が得られています。WR 136は将来、超新星爆発を起こす可能性が高いとされており、この星雲はその“予兆”を示す貴重な天体としても注目されています。撮影データ:Seestar S50 / 2026.10.06. 21:09、52分露光、自宅にて
M1(かに星雲)は、1054年に記録された超新星爆発の残骸で、約6,500光年の距離に位置する銀河系内の超新星残骸です。中心には中性子星「かにパルサー」があり、強烈な磁場とエネルギーによって星雲全体を照らし続けています。
今回の17分露光の画像では、赤・青・白が入り混じる複雑なフィラメント構造が印象的で、爆発で飛び散ったガスが今もなお高速で広がり続けている様子がうかがえます。赤い部分はHα(電離水素)、青白い領域は酸素やヘリウムの輝線が中心で、元素ごとに異なる発光が織り成す色彩は、”超新星残骸ならではのスペクトルの多様性”を示しています。かに星雲は現在も毎秒約1,500kmの速度で膨張しており、星雲内部の繊維状構造は磁場と高速粒子が絡み合うことで形成されたものです。撮影データ:Seestar S50 / 2026.10.17. 05:05、17分露光、自宅にて
今回のモザイク撮影では、星団の広がり(約1〜2度)を視野いっぱいに収めることで、すばる特有の青い輝きと星間塵の繊細な模様がより立体的に感じられます。2月のモザイク撮影と比較すると、天頂付近での透明度の高さも相まって、反射星雲の階調が一段と滑らかに表現されている点が印象的です。
撮影データ:Seestar S50 / 2026.10.16. 05:37、61分露光、自宅にて
こぎつね座のM27(亜鈴星雲)は、鉄アレイの形状からその名が付いた、代表的な惑星状星雲です。地球から約1,200光年、視直径8×5.6 分、7.4等級で明るいため人気の高い対象です。この星雲は、寿命を迎えた恒星が外層を放出し、中心に残った白色矮星が周囲のガスを電離して輝かせています。季節的には夏の名残の天体ですが、最近は西に傾く時間帯が増え、星雲の周囲に広がる淡い外層ガス(ハロー)が観察しやすくなりました。今回の撮影では、Seestar のスマート補正機能を活用して前景の星を取り除き、星雲外縁の淡いガスが幾重にも重なる様子をより明瞭に捉えることができました。撮影データ:Seestar S50 / 2026.10.10. 20:33、27分露光、自宅にて
はくちょう座に広がる北米星雲(NGC 7000)を、今回はほぼ全域が収まる構図で捉えました。同じSeestar S50による撮影でも、以前紹介したペリカン星雲とのツーショットとは雰囲気が大きく変わり、星雲の輪郭や暗黒帯の入り組んだ形がより際立って見えます。約2,000光年彼方に広がる巨大なHII領域で、若い星々の強い紫外線によって水素ガスが輝き、北米大陸のような特徴的な姿を形づくしています。今回の構図では、その“地形”のような広がりが一枚の中にすっきり収まり、星雲全体のダイナミックさがより伝わってきます。撮影データ:Seestar S50 / 2026.10.02. 05:43、57分露光、自宅にて
さんかく座の M33銀河は、地球から約 300万光年の距離にあり、天の川銀河、アンドロメダ銀河とともに局所銀河群を構成する 渦巻銀河です。特徴は、中心核が小さく腕がゆるやかに広がる“フロキュラ構造(斑状構造)”が発達しています。腕の各所に星形成領域があり、今回の62分露光の画像でも、銀河全体に散らばる淡い輝きが捉えられています。また、ほぼ正面から渦巻構造を観察できるため、腕の模様や星形成領域の分布が分かりやすく、天体写真として“構造の美しさ”が際立つ対象です。Seestar S50のようなコンパクトな撮影システムでとらえられるダイナミックな姿には興味が尽きません。撮影データ:Seestar S50 / 2026.10.02. 22:41、62分露光、自宅にて
秋雨と台風で長く星空を待ち続けましたが、ようやく訪れた秋晴れの夜に、はくちょう座サドル付近の散光星雲 Sh2-108 を捉えました。サドル(γ Cygni)は強い紫外線を放つ若い大質量星で、その周囲には電離した水素ガスが広がり、赤い輝きとして写し出されます。今回の領域は特にHα成分が豊富で、暗黒帯が複雑に入り組むことで立体的な構造が際立ちます。
Sh2-108は大規模な「サドル雲(Sadr Region)」の一部で、星形成の痕跡やガス流の非対称性が議論される領域として近年の研究でも注目されています。Seestar S50による撮影ながら、淡い散光成分まで滑らかに描写され、秋の夜空に広がるはくちょう座の中心部のダイナミックな姿を楽しむことができました。
撮影データ:Seestar S50 / 2026.10.02. 00:49 / 83分露光、自宅にて
らせん星雲(NGC 7293)を Seestar S50 で 97分露光にて撮影しました。地球から約 650 光年、みずがめ座に位置する代表的な惑星状星雲です。太陽レベルの恒星の終焉に形成された「死にゆく星の最後の姿」です。中心には白色矮星が残り、その強い紫外線が周囲のガスを電離させ、青緑の OIII(酸素)と赤い Hα(⽔素)の輝きが二重構造を形作っています。この星雲は、外層のリングが複雑なフィラメント構造を持ち、眼の虹彩のように見えるため「宇宙の眼」とも呼ばれることがあります。撮影データ:Seestar S50 / 2026.10.01. 21:56 / 97分露光 自宅にて。

ケフェウス座とカシオペア座の境界付近に位置するSh2-158(NGC 7538)は、星形成が活発に進む明るい散光星雲です。地球からの距離は約9,100光年。星雲内部では若い大質量星が強い紫外線を放ち、周囲の水素ガスを電離させることで赤い輝きを生み出しています。
この領域が特に注目される理由は、巨大な原始星が誕生している現場を直接観測できる数少ない星雲のひとつである点です。NGC 7538内には、太陽の約300倍の質量を持つと推定される原始星(NGC 7538 IRS 1)が存在し、強烈なジェットやアウトフローを吹き出しながら成長している様子が電波観測で捉えられています。また、すぐ東側には泡星雲(NGC 7635)が位置し、両者は同じ巨大分子雲複合体の一部として互いに影響を及ぼしながら進化しています。今回の画像では、赤い電離水素の輝きと、背景に広がる暗黒星雲の入り組んだ模様がよく写り、NGC 7538のダイナミックな星形成環境が印象的に捉えられています。
IC4701は、巨大な星形成領域 M17(オメガ星雲)の南西側に位置する淡い散光星雲です。距離はM17とほぼ同じ約5,000〜6,000光年とされ、M17が若い大質量星の強い紫外線によって明瞭なHII領域として輝くのに対し、IC4701は電離の度合いが低く表面輝度も淡いため、撮影難度が高い対象です。特に小口径機材では背景の星密度に埋もれやすく、形状を捉えるには長時間露光と安定した空の条件が不可欠になります。今回の画像では、M17の力強い発光領域とは対照的な IC4701の柔らかなガスの広がり、夏の天の川特有の 高い星密度、主星雲の外縁に広がる 星形成領域の“余韻”が、自然に浮かび上がり、IC4701の存在感が表現されていると思います。
この流星群は、スイフト・タットル彗星が残した塵の流れを地球が横切ることで生まれ、秒速約 59 km という主要流星群の中でも屈指の高速で大気に突入します。そのため、暗い流星でも鋭い光跡を残しやすく、今回、その“ペルセウス群らしさ”が写し取れました。
撮影条件:No.1 タムロンズーム (28mmで使用)/キャノンEOS6D (ISO250, 露出30秒)2026年8月11日 22:21;No.2~4サムヤン (24mm, F4.0で使用)/ キャノンEOS6D (ISO250, 露出30秒) No.2 2026年8月12日 02:21; No.3 8月12日 02:05; No.4 8月11日 23:04. 写った流れ像が流星であるかどうかは、前後のコマに連続像がないことを確かめて判定した。
初秋の夜空に浮かぶこの星雲は、ハート星雲と対を成すことで一層ドラマチックな姿を見せてくれます。季節の移ろいとともに、宇宙の「命のゆりかご」を楽しんでいただければ幸いです。
撮影データ:Seestar S50 / 2026.08.06 04:19 / 104分露光
地球から約250万光年、肉眼でも見えるほど近い巨大渦巻銀河。中心核の強い輝きと広大な銀河円盤が特徴で、周囲には衛星銀河 M32(NGC221) と M110(NGC205) が寄り添う。私たちの天の川銀河とは将来数十億年後に合体すると予測されており、宇宙進化の象徴的存在。Seestar S50 の 2×2 視野で、その堂々たる姿を鮮明に捉えた。撮影データ:Seestar S50 / 2026.07.26 05:16 / 87分露光