ページ閲覧数

2021年9月30日木曜日

暮れゆくクラビウス(9月30日)

この一週間ほど、曲がりなりにも連日朝の月を撮影することができました。印象的なシーンをいくつか紹介したいと思います。
 今日はクラビウスの夕暮れの一瞬です。クラビウスの東側の周壁とクレーター底にだけかろうじて光がまとわりついています。もう30分もするとクラビウスは完全 に漆黒の闇に沈んでしまうでしょう。貴重な瞬間です。2021年9月30日4時19分、岐阜市内の自宅にて。オライオン30cm反射望遠鏡(F4) / プレビューパワーメイト x 5 / ZWO ASI183MMカメラ。
 

2021年9月10日金曜日

エウロパの木星面経過と投影(9月9日)


 木星の観望好機が続いています。秋雨前線の合間に猛暑が好シーイングをもたらしてくれたりします。木星観望の楽しみのひとつは4大衛星の動きです。木星の前を横切ったり、木星面に自身の影を落としたり、はたまた木星に隠れたりと、興味は尽きません。さらに衛星同士でも相互作用が起こるとのことですが、私などのレベルではとてもこの現象は捉えることができません。
 木星面を通過するエウロパと木星面に落ちるその影の動きをゆっくり見ることができました。衝の時期(8月20日)ならば経過中の衛星の本体と影は近接しているのですが、衝から20日以上経過しかなり離れていますね。今回特筆すべき点は、木星の右側に見えているエウロパと、もう一つ見えるエウロパ以外の衛星です。こちらはエウロパより大きいガニメデです。右二つの画像を比べて頂ければわかりますが、エウロパは左から右に動いているのに、ガニメデは右から左に動いています。これはガニメデが木星の手前ではなく向こう側を運行中であることを物語っています。もう少しで木星の裏側に隠れるところです。