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2018年9月28日金曜日

21P/ジャコビニ・チンナー彗星(9月28日)

 ジャコビニ・チンナー彗星がばら星雲の近くを通過するとの情報により、満月過ぎの明るい月を覚悟で撮影を試みました。ISO1600、15秒が露出の限界のためばら星雲の可視化は無理でしかたなく彗星単独画面にしました。上向きにうっすらと尾を引いているのがわかります。

2018年9月28日02時37分から15秒x4枚コンポジット。FS-60CB (f355mm) 直接焦点、ISO1600, EOS6D (HKIR)。自宅にて。 

2018年9月25日火曜日

今シーズンの土星

 今シーズンの土星を総括します。南中高度が低いことや観測場所の地形などから長時間観察ができないなどの理由で今シーズンはあまり熱心ではありませんでした。この条件は火星、木星も同じでしたが、観測意欲が両者に比べて劣っていました。結果として、好シーイングに巡り合ったのは1回だけでした(下の画像右)。次シーズンは朝方の観測を心掛けたいと思います。

2018年9月24日月曜日

今シーズンの木星(6月4日~7月22日)

 今シーズンの木星を総括します。すでに夕方には西に傾き観測不能状態です。冬から春の早朝観測を怠ったためシーイングにはあまり恵まれませんでした。撮影ツールとしてADCウエッジプリズムとUV/IRカットフィルターは常に用いましたが、ADCプリズムは十分に使いこなせているとは言えません。多くの課題が次シーズンに持ち越しです。以下の画像の中で7月2日は好シーイングで今シーズン最高の出来栄えでした。
 撮影日時はページの右下に、撮影機材は各画像の掲載時に記載済みです。


火星の総括(7月14日~8月14日)

 大接近から2カ月近く経過し、視直径は18‘’台と最接近時(24.3’’)よりひとまわり小さくなっています。大接近でも南中高度は30度余りしかなく、シーイングの悪化、当方の環境の悪さ(南西方向に高い山)で観測時間を長く取れない、などの問題がありました。今シーズンの観測はもはや終了間近です。そこで大接近前後の画像を並べて見ました。6月に始まった砂嵐は大接近を前に収まりはじめ、8月になって収束のようです。

2018年9月13日木曜日

欠け際のポシドニウス(8月2日、8月30日)

 ポシドニウスは複雑な構造を持つクレーターです。普通は日出から1,2日後か、日入1,2日前に撮影される(右)ことが多いのですが、十分に構造をとらえているとは言えません。しかし太陽光が真横から当たっているときの画像(左)を撮影して比較すると新しい情報がみつかることがあるかもしれません。
 画像比較によって、近くの晴れの海には発達したリンクルリッジ(しわ、起伏)があること、内部の高い部分はどこかなど、がわかります。左:2018年8月2日4時8分、右:2018年8月30日1時57分。

2018年9月11日火曜日

アルバテグニウスとヒッパルコス(7月20日)(天文ガイド10月号月例コンテスト「一般の部」に入選)

 月面が続きます。中央部のクレーター群に属するヒッパルコスとアルバテグニウスを拡大撮影しました。夜明けから間がないためクレーター底の小さなクレーターや小丘が見やすくなっています。ヒッパルコス底中央部を斜めに横切る細長い谷が見どころです。
 英国オライオン社VX300-S (D=30 cm, f=120 cm, F4) ニュートン式反射 (テレビュー社パラコアタイプ2を装着)にASI 174MMカメラ(ZWO社)+テレビュー社パワーメイト 5 xで15秒間の動画を撮影。AutoStakkert!3でスタック、RegiStax6でウエーブレット処理し、ステライメージ 8、Photoshop CCで画像調整。2018年7月20日19時11分。自宅にて。

2018年9月10日月曜日

「クラビウス」、「直線の壁」、月面拡大写真(8月4日)

 台風21号に北海道地震と本当に災害大国を実感するこの頃です。被災された皆様には1日も早く日常生活を回復されますよう、心よりお見舞い申し上げます。
 台風一過、秋晴れの期待もむなしく秋雨前線の活発な活動で全国的な大雨気配が続いております。そこで猛署真っ盛りの8月4日の朝に撮影した月面写真を2枚ご紹介します。この日の前後は暑さと引き換えかシーイングがよくて連日月の撮影を楽しみました。
 まずはクラビウスです。内部に中小のクレーターをちりばめた月面最大級のクレーターです。小さいクレーターがどこまで写るかでその時のシーイングの目安になります。今回はかなり微細なものまで写っているようです。他に、左下のマギヌス、左奥のモレトスの各クレーターがみえています。
2018年8月4日02時21分。自宅にて。

 次は「直線の壁」です。中央やや右側に斜めに走る線が「直線の壁」です。「壁」の長さは約110km、幅は2.5km、高さは約300mだそうで、壁よりも坂といった感じですね。
2018年8月4日02時40分。自宅にて。

2018年9月6日木曜日

M27 アレイ星雲(9月5日)

 久しぶりにうすずみ温泉に出かけたのですが現場到着直後から雲が広がり撮影はほとんどできませんでした。雲間からやっと撮ったこぎつね座のM27 アレイ星雲です。UHCフィルター効果で赤色が強調されているようです。
タカハシFC100-DL (f=900mm)直接焦点, 露出 60sec, ISO 6400, EOS60D (APS-C) + UHCフィルター。 2枚コンジット。2018年9月5日21時43分。岐阜県うすずみ温泉四季菜館駐車場にて。