
今回の M51(子持ち銀河) は、Seestar S50 による 126 分の長時間露光で撮影しました。これまでにも何度か M51 を掲載してきましたが、Seestar でここまで露光の長い例はなく、そのまま精細さの向上として現れています。M51 はおおぐま座に位置する 距離、2,300 万光年 の渦巻銀河で、伴銀河 NGC 5195 との相互作用によって腕が強調されることで知られています。今回の画像でも、主銀河の渦状腕がより滑らかに伸び、伴銀河周辺の乱れた構造も淡く浮かび上がりました。短時間露光ではノイズに埋もれがちな外縁部の階調も、長時間積むことで自然なグラデーションとして表現されています。Seestar S50 の小口径ながら、露光を重ねることで銀河の立体感や相互作用の雰囲気がしっかり描写され、家庭の庭先からでも「時間をかければここまで写る」という好例になりました。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.29 05h:39m / 総露光126分
2026/06/01
春の北天銀河(1再)ー子持ち銀河(M51)ー (3月29日)
春の赤道付近の銀河(3) -(ろくぶんぎ座にひっそり佇む渦巻銀河、NGC3294) ー (3月28日)
2026/05/29
春の北天銀河(29)ー ゆるやかに広がる腕をもつ活動銀河 (NGC 5033)-(3月26日)

NGC5033 は、りょうけん座に位置する Seyfert 1 型の活動銀河核(AGN)を持つ渦巻銀河で、地球から約 4,000 万光年の距離にあります。 円盤はわずかに傾いており、密度波が弱いタイプに見られる“巻きの緩いフロキュレント(綿毛状)構造” が特徴です。今回の画像でも、淡くほどけたように広がる腕がよく捉えられています。中心部には巨大ブラックホールが存在し、周囲のガスが落ち込むことで核が明るく輝く AGN を形成しています。近傍の銀河 NGC5005 と重力的に影響し合っていると考えられ、円盤のわずかな歪みやガス運動の乱れ が観測される点も興味深いポイントです。長時間露光で淡い腕まで写し出すと、NGC5033 の“静かに広がる渦巻”の個性がよく見えてきます。 撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.26 21h:32m / 総露光106分
2026/05/26
春の赤道付近の銀河(2) -(しし座の相互作用渦巻銀河、NGC3073とNGC3079) ー (3月24日)
NGC 3073 と NGC 3079 は、しし座の方向に位置する近接銀河ペアで、互いに重力的影響を及ぼしている興味深い組み合わせです。 NGC 3073 は比較的整った楕円~レンズ状銀河で、明るい中心核を持つ落ち着いた構造が特徴です。一方で NGC 3079 は中心部が非対称に明るく、典型的な渦巻銀河とは異なる“乱れ”が見られることで知られています。これは、過去の相互作用やガス流入による中心部の活動性が関係していると考えられています。最近の研究では、NGC 3079 の中心領域における 低輝度活動銀河核(LLAGN)候補が議論されており、わずかな核活動が銀河内部のガス分布を歪ませている可能性があります。また、距離が近いことから、弱い潮汐相互作用による構造変形も示唆されています。
今回の撮影では、Seestar S50 による長時間露光によって、NGC 3079 の中心部の不規則な輝度分布と、NGC 3073 の滑らかな光芒の対比が美しく表現されており、銀河の多様性を感じさせる一枚になっています。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.24, 01h:40m / 総露光85分
春の北天銀河(28)ー M81銀河群に属する“整った姿の思議な銀河” (NGC 2976)-(3月23日)
NGC 2976 は、おおぐま座の M81 銀河群に属する非棒状渦巻銀河で、地球からの距離は約 1,200 万光年です。 M81 のすぐ近くに位置し、同じ銀河群の重力相互作用の影響を受けていると考えられています。見た目は整った紡錘形の銀河ですが、渦状腕がはっきりしない“特異な渦巻銀河” として知られています。これは、過去に M81 や M82 との接近遭遇で構造が乱された可能性が指摘されています。 観測的には、視直径は、約 5.9′ × 2.7′、銀河タイプは、SAc(非棒状渦巻)、星形成領域が銀河の外縁に偏って存在、といった特徴があります。今回の画像でも、銀河全体を包む淡い外縁部が写し出されていて、NGC 2976 の独特の構造がよく分かる仕上がりになっています。 撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.23 23h:27m / 総露光53分
2026/05/23
春の北天銀河(27)ー 相互作用するおおぐま座の銀河(NGC2805とNGC2820) ー(3月23日)
NGC 2805とNGC 2820は、おおぐま座の方向(地球から約7800万〜9100万光年)にある銀河で互いに重力で影響し合っていることが知られています。正面渦巻の NGC2805 は腕の乱れや星形成の偏りが特徴で、近隣銀河との重力作用の痕跡と考えられています。一方、細長い NGC2820 では、電波観測でガスが円盤の上下に吹き上がる構造が確認され、潮汐力や活発な星形成が影響しているとみられています。同一視野に収まるこの2天体は、銀河群全体がゆっくりと形を変え続ける“進行中の相互作用”を感じさせる好例です。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.23 21h:52m / 総露光66分
春の北天銀河(26)ー 相互作用するきりん座の銀河(NGC2655とNGC2715) ー
今回の画像は、きりん座の銀河 NGC 2655・NGC 2715・UGC 4701 の3天体が同じ視野に収められています。
なかでも中心となるのは、NGC 2655 と NGC 2715 の重力的な関係です。NGC 2655 は活動的な銀河核(AGN)を持つことで知られ、過去に近隣銀河との相互作用を経験した痕跡が、乱れた外縁構造やガスの流れに残されています。一方の NGC 2715 は細長い渦巻構造を持つ銀河で、NGC 2655 とは数十万光年規模の距離で同じ銀河群に属しており、両者は長い時間スケールで互いに重力の影響を及ぼし合っていることが指摘されています。視野内にはさらに、淡い UGC 4701 も写っており、3つの銀河が同じ空間に並ぶことで、銀河群の立体的な広がりを感じさせる構図になっています。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.22 02h:34m / 総露光94分
2026/05/22
春の北天銀河(25)ー 衝突でゆがんだスターバースト銀河 ー(NGC2146)
2026/05/21
去り行く冬の星雲 (6) ― トールの兜星雲(NGC2359)ー (3月20日)
2026/05/20
春の南天銀河(8)ーおとめ座の「ミニ・スターバースト銀河」M61 (NGC4303) ー (3月21日)
今回撮影した M61(NGC 4303) は、おとめ座銀河団に属する 距離約 5,200 万光年 の棒渦巻銀河です。直径は約 10 万光年 と天の川銀河に匹敵し、中心部には棒状構造と活発な星形成領域が広がっています。M61 は「ミニ・スターバースト銀河」とも呼ばれ、超新星がこれまで 8 回以上観測されたことでも知られています。今回の 114 分露光では、Seestar S50 でも淡い外縁部まで滑らかに写り、青みを帯びた若い星の腕構造や、中心部の高密度領域がよく浮かび上がりました。春の銀河シーズンを象徴する天体のひとつです。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.21.04h:01m / 総露光114分






