
NGC5033 は、りょうけん座に位置する Seyfert 1 型の活動銀河核(AGN)を持つ渦巻銀河で、地球から約 4,000 万光年の距離にあります。 円盤はわずかに傾いており、密度波が弱いタイプに見られる“巻きの緩いフロキュレント(綿毛状)構造” が特徴です。今回の画像でも、淡くほどけたように広がる腕がよく捉えられています。中心部には巨大ブラックホールが存在し、周囲のガスが落ち込むことで核が明るく輝く AGN を形成しています。近傍の銀河 NGC5005 と重力的に影響し合っていると考えられ、円盤のわずかな歪みやガス運動の乱れ が観測される点も興味深いポイントです。長時間露光で淡い腕まで写し出すと、NGC5033 の“静かに広がる渦巻”の個性がよく見えてきます。 撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.26 21h:32m / 総露光106分
2026/05/29
春の北天銀河(29)ー ゆるやかに広がる腕をもつ活動銀河 (NGC 5033)-(3月26日)
2026/05/26
春の赤道付近の銀河(2) -(しし座の相互作用渦巻銀河、NGC3073とNGC3079) ー (3月24日)
NGC 3073 と NGC 3079 は、しし座の方向に位置する近接銀河ペアで、互いに重力的影響を及ぼしている興味深い組み合わせです。 NGC 3073 は比較的整った楕円~レンズ状銀河で、明るい中心核を持つ落ち着いた構造が特徴です。一方で NGC 3079 は中心部が非対称に明るく、典型的な渦巻銀河とは異なる“乱れ”が見られることで知られています。これは、過去の相互作用やガス流入による中心部の活動性が関係していると考えられています。最近の研究では、NGC 3079 の中心領域における 低輝度活動銀河核(LLAGN)候補が議論されており、わずかな核活動が銀河内部のガス分布を歪ませている可能性があります。また、距離が近いことから、弱い潮汐相互作用による構造変形も示唆されています。
今回の撮影では、Seestar S50 による長時間露光によって、NGC 3079 の中心部の不規則な輝度分布と、NGC 3073 の滑らかな光芒の対比が美しく表現されており、銀河の多様性を感じさせる一枚になっています。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.24, 01h:40m / 総露光85分
春の北天銀河(28)ー M81銀河群に属する“整った姿の思議な銀河” (NGC 2976)-(3月23日)
NGC 2976 は、おおぐま座の M81 銀河群に属する非棒状渦巻銀河で、地球からの距離は約 1,200 万光年です。 M81 のすぐ近くに位置し、同じ銀河群の重力相互作用の影響を受けていると考えられています。見た目は整った紡錘形の銀河ですが、渦状腕がはっきりしない“特異な渦巻銀河” として知られています。これは、過去に M81 や M82 との接近遭遇で構造が乱された可能性が指摘されています。 観測的には、視直径は、約 5.9′ × 2.7′、銀河タイプは、SAc(非棒状渦巻)、星形成領域が銀河の外縁に偏って存在、といった特徴があります。今回の画像でも、銀河全体を包む淡い外縁部が写し出されていて、NGC 2976 の独特の構造がよく分かる仕上がりになっています。 撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.23 23h:27m / 総露光53分
2026/05/23
春の北天銀河(27)ー 相互作用するおおぐま座の銀河(NGC2805とNGC2820) ー(3月23日)
NGC 2805とNGC 2820は、おおぐま座の方向(地球から約7800万〜9100万光年)にある銀河で互いに重力で影響し合っていることが知られています。正面渦巻の NGC2805 は腕の乱れや星形成の偏りが特徴で、近隣銀河との重力作用の痕跡と考えられています。一方、細長い NGC2820 では、電波観測でガスが円盤の上下に吹き上がる構造が確認され、潮汐力や活発な星形成が影響しているとみられています。同一視野に収まるこの2天体は、銀河群全体がゆっくりと形を変え続ける“進行中の相互作用”を感じさせる好例です。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.23 21h:52m / 総露光66分
春の北天銀河(26)ー 相互作用するきりん座の銀河(NGC2655とNGC2715) ー
今回の画像は、きりん座の銀河 NGC 2655・NGC 2715・UGC 4701 の3天体が同じ視野に収められています。
なかでも中心となるのは、NGC 2655 と NGC 2715 の重力的な関係です。NGC 2655 は活動的な銀河核(AGN)を持つことで知られ、過去に近隣銀河との相互作用を経験した痕跡が、乱れた外縁構造やガスの流れに残されています。一方の NGC 2715 は細長い渦巻構造を持つ銀河で、NGC 2655 とは数十万光年規模の距離で同じ銀河群に属しており、両者は長い時間スケールで互いに重力の影響を及ぼし合っていることが指摘されています。視野内にはさらに、淡い UGC 4701 も写っており、3つの銀河が同じ空間に並ぶことで、銀河群の立体的な広がりを感じさせる構図になっています。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.22 02h:34m / 総露光94分
2026/05/22
春の北天銀河(25)ー 衝突でゆがんだスターバースト銀河 ー(NGC2146)
2026/05/21
去り行く冬の星雲 (6) ― トールの兜星雲(NGC2359)ー (3月20日)
2026/05/20
春の南天銀河(8)ーおとめ座の「ミニ・スターバースト銀河」M61 (NGC4303) ー (3月21日)
今回撮影した M61(NGC 4303) は、おとめ座銀河団に属する 距離約 5,200 万光年 の棒渦巻銀河です。直径は約 10 万光年 と天の川銀河に匹敵し、中心部には棒状構造と活発な星形成領域が広がっています。M61 は「ミニ・スターバースト銀河」とも呼ばれ、超新星がこれまで 8 回以上観測されたことでも知られています。今回の 114 分露光では、Seestar S50 でも淡い外縁部まで滑らかに写り、青みを帯びた若い星の腕構造や、中心部の高密度領域がよく浮かび上がりました。春の銀河シーズンを象徴する天体のひとつです。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.21.04h:01m / 総露光114分
2026/05/19
春の北天銀河 (24) ーりょうけん座の”フロキュレント銀河”(NGC5033)ー(3月21日)
春の北天銀河 (23) ーかみのけ座銀河団の中心 NGC8884=NGC8889とNGC8874)ー(3月20日)
春の南天銀河(7)ー「おとめ座の相互作用銀河ペア(NGC5713とNGC5719) ー (3月20日)

NGC5713 と NGC5719 は、おとめ座に並んで位置する相互作用銀河のペアです。どちらも 12 等級前後の渦巻銀河ですが、NGC5719 は黄色味の強い古い恒星が主体で、NGC5713 は青白い若い星が多く、外観の色調が対照的です。両者は過去の近接遭遇によってガスのやり取りを行い、NGC5719 には逆回転するガス円盤が形成されていることが知られています。また、NGC5713 の非対称な渦巻構造や活発な星形成も相互作用の影響と考えられています。淡い銀河ながら、銀河進化のダイナミクスを示す興味深いペアです。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.20.05h:27m~ / 総露光57分
春の北天銀河 (22) ーしし座の “フロキュレント銀河” (NGC3521)ー(3月20日)
NGC3521 は、しし座に位置する約2600万光年彼方の中間型渦巻銀河で、綿毛のような斑状構造を持つ“フロキュレント銀河”の代表例です。中心部は明るく、暗黒帯が複雑に入り組んだ立体的な姿が特徴で、外側には銀河を包むような淡い光芒が広がることから “Bubble Galaxy” とも呼ばれています。近年の研究では、NGC3521 が天の川銀河によく似た構造を持つ“銀河の双子”であることが示され、中心核の変動や星形成の分布が詳しく調べられています。また、2024年には Ic 型超新星 SN 2024aecx が観測され、注目を集めました。 写真映えする、アマチュア観測でも淡い外層まで写る魅力的な天体です。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.20.02h:07m~ / 総露光52分
2026/05/16
春の赤道付近の銀河 -(ろくぶんぎ座の相互作用渦巻銀河、NGC3166とNGC3169) ー (3月20日)
ろくぶんぎ座の方向に並ぶ相互作用銀河 NGC 3166(右下)と NGC 3169(左上)を捉えた一枚です。どちらも渦巻銀河ですが、NGC 3169は暗黒帯が目立つ落ち着いた姿、一方で NGC 3166 は腕がほどけたように広がる動的な形を見せており、性格の違いがよく分かります。この2つの銀河は、重力を介して互いに強く影響し合っている相互作用銀河として知られています。NGC 3166 の腕が不規則に広がっている、NGC 3169 の暗黒帯がやや傾き、非対称な構造を見せている、などが、相互作用の“副産物”と考えられています。
銀河同士が近づくと、ガス雲が圧縮され、新しい星が生まれるきっかけになります。NGC 3169 では実際に、腕の一部で星形成が活発化している領域があり「銀河同士の出会いが、宇宙に新しい光を灯す」、天文学らしいドラマが進行中です。重力で結ばれたダンスの途中を切り取ったような一枚になっているのが印象的です。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.20.00h:39m~ / 総露光65分
2026/05/13
春の南天銀河(6)ー「おとめ座銀河団外縁部の棒渦巻銀河」(C45/NGC 5248) ー (3月17日)
春の北天銀河 (21) ーキリン座の貴公子(C7/NGC2403)ー(3月16日)
キリン座のC7銀河(NGC 2403)は、地球から約800万光年の距離にある中型の渦巻銀河で、淡いながらも細かな構造がよく写る人気の天体です。視直径は約21′と比較的大きく、小口径機材でも存在感のある姿を見せてくれます。今回の撮影では、銀河中心部の明るい核から外側へ広がる腕の模様が思った以上にくっきりと浮かび上がり、淡いHII領域の点在も感じられる“美しい写り”になりました。キリン座の高い空に位置するため、透明度の良い夜には特にコントラストが伸びる銀河です。コンパクトな機材でも撮影しがいのある対象で、春の銀河シーズンにぜひ狙いたい一枚です。撮影データ:Seestar S50 / 岐阜市 / 2026.03.16.21h:08m~ / 総露光33分
2026/05/12
春の北天銀河 (20) ーナイフエッジ銀河”の鋭い姿と2026年の話題(NGF5907)ー(3月18日)
りゅう座の方向、約5000万光年の彼方に位置する渦巻銀河 NGC 5907 は、私たちからほぼ真横に見えているため、細い刃のような姿から「ナイフエッジ銀河」、あるいは 「スプリンター銀河」 の愛称で知られています。銀河円盤は極端に薄く、中央のバルジも控えめで、まるで一本の光の線が宇宙に浮かんでいるような独特の美しさがあります。周囲には淡いハロー構造や tidal stream(潮汐流)も存在し、過去に伴銀河を飲み込んだ痕跡と考えられています。2026年4月には、この銀河に 超新星 SN2026kid が出現し、アマチュア観測者の間でも大きな話題となりました。春の北天銀河 (19) ーNGC4395 ー(3月17日)
NGC 4395 は、りょうけん座に位置し、地球から約1,400万光年の距離にある非常に淡い小型渦巻銀河です。見かけは控えめですが、中心には“極端に小さいのに活動的”という特異な性質をもつ低質量ブラックホール(約1万〜10万太陽質量)が存在し研究が進んでいます。この銀河の興味深い点は、銀河全体が小さく、バルジ(中心の膨らみ)をほとんど持たないにもかかわらず、中心核が活動していることです。通常、活動銀河核(AGN)は大きなバルジを持つ巨大銀河に多いとされてきたため、NGC 4395 はその常識を覆す存在として注目されています。
今回のSeestar S50による撮影でも、淡いながらも広がった渦状構造と中心部のわずかな明るさの違いが捉えられ、NGC 4395 の“控えめだが個性的”な姿がよく表れています。撮影条件:2026年3月17日21時08分からSeeatar S50による10秒ごとの画像を76分間(456枚) スタック。自宅庭にて。
2026/05/09
春の北天銀河 (18) ーUFO銀河(NGC2683) ー(3月17日)
やまねこ座の方向、約2800万光年の彼方に位置するNGC2683銀河は、少し斜めから見下ろしたような角度で見えているエッジオン銀河です。海外ではその細長い円盤状の姿から “UFO Galaxy” の愛称でも知られています。銀河円盤の片側がやや茶色味を帯びて見えるのは、星間塵が光を吸収しているためで、立体感のある表情をつくっています。明るさは約10等級、視直径は9分ほどと比較的大きく、小口径機材でも写りやすい対象です。中心部の明るいバルジと、淡く広がる円盤のコントラストが美しく、長時間露光では複雑な塵の帯や銀河円盤の薄さまで浮かび上がります。星形成が比較的活発な銀河としても知られ、電波観測では豊富な中性水素ガスが検出されています。
撮影条件:2026年3月17日1時16分からSeeatar S50による10秒ごとの画像を50分間(300枚) スタック。自宅庭にて。
2026/05/08
春の北天銀河 (17) ー熊の手銀河(NGC2537) + エッジオン銀河(IC2233)ー(3月17日)
熊の手銀河(NGC2537)と、すぐ近くに位置するIC2233 ヘッジオン銀河を同一視野に収めた一枚です。形も性質もまったく異なる二つの銀河が、空の同じ小さな領域に並んで見えるのは非常に興味深く、春の銀河巡りの中でも人気の組み合わせです。NGC2537は、やまねこ座に位置する不規則銀河で 熊の足跡のような形をしており、熊の足銀河とも呼ばれます。地球から約2000万光年離れた小さな不規則銀河ですが特徴的な形状から人気の天体です。小型ながら強いスターバースト(爆発的星形成)が進んでおり、青い若い星々が密集した姿が“熊の手”のように見えることからこの愛称があります。一方のIC2233は、極端に薄い円盤を真横から見た“ヘッジオン(edge-on)銀河”として知られ、厚みが驚くほど薄く暗黒帯も目立たないため、まるで細い線が浮かんでいるような独特の姿が特徴です。小口径の Seestar S50 でも、丁寧に露光を重ねることでそれぞれの特徴を捉えていて、春の銀河撮影の楽しさを満喫させてくれます。
撮影条件:2026年3月17日2時30分からSeeatar S50による10秒ごとの画像を44分間(264枚) スタック。自宅庭にて。
春の北天銀河 (16) ーサギ銀河(NGC5395 + NGC5394)ー(3月14日)

サギ銀河(NGC 5394/NGC 5395)は、りょうけん座の約1.6億光年先に位置する相互作用銀河です。その独特な形状から「Heron
Galaxy」、日本語にすれば「サギ銀河」という愛称で親しまれています。鳥のサギに見立てると、左側の大きな渦巻銀河(NGC 5395)がサギの「胴体」、そこから右側へ伸びる小さな銀河(NGC 5394)が「頭部とくちばし」に見えます。よく見るとその先にはサギが狙っている獲物のような「魚」の形の遠方の銀河も写っています。NGC 5395は中心部に超大質量ブラックホールが潜むとみられる「セイファート2型」活動銀河に分類され、NGC 5394は星形成が非常に盛んな銀河(HII銀河)としての顔を持っています。
撮影条件:2026年3月14日23時47分からSeeatar S50による10秒ごとの画像を31分間(186枚) スタック。自宅庭にて。
2026/05/05
春の北天銀河 (15) ークジラ銀河 (NGC4631/C2) ー (3月15日)
2026/05/04
春の北天銀河 (14) ーM106 ー (3月15日)
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