2025/06/15

湿りの海南部のドッペルマイヤー、リー、ヴィトロ (2024年11月13日)

湿りの海の南部には形の似たドッペルマイヤーリーヴィテロの3つのクレーターがあります(今年の5月30日付で当ブログにアップした「湿りの海とガッサンディ」の画像をご参照ください)。
 ドッペルマイヤーは、直径約64kmのクレーターで半分溶岩に埋もれています。通常、隕石の衝突でできるクレーターの中央丘は衝突時の反動で形成されますが、ドッペルマイヤーの中央丘はそれとは異なり、火山性の隆起でできた可能性があります。リーは小さなクレーターで溶岩流による埋没が進んでいます。ヴィテロ内部には隕石衝突によってできた複数の小クレーターが存在していますが埋没の度合いは小規模です。このように月のクレーターは単なる衝突の痕跡ではなく月の進化の過程を物語る貴重な存在です。
    撮影条件SW DOB16反射/SW EQ8R赤道儀/SWコマコレクター (F4-5用)/テレビューパワーメイト 5 x (合成f 9000mm F23) /バーダーIRパスフィルター695nm/ ZWO ASI 178MM CMOSカメラ 200フレーム/10秒2024年11月13日21時44分,  自宅にて。

2025/06/10

シラー-ズッキウス ベイスン (2024年11月13日)

   
 シラー-ズッキウス ベイスンは、月面南西部に位置する大きな「衝突盆地」で直径約335kmもあります。衝突盆地とは大規模な隕石や小惑星が天体の表面に衝突した際に形成される広大な円形の地形のことで、シラー-ズッキウス ベイスンは、三重のリング構造を持つ特徴的な地形で、外側の2つのリングは比較的明瞭ですが、最も内側のリングは、画像中の「ベイスンの文字が置かれた部分」を含む不明瞭な尾根に囲まれた窪みのような部分です。かつては巨大なクレーターとの認識でしたが現在は衝突盆地とされています。周辺には、シラー(179 × 71km)やズッキウス(直径64km)といったクレーターが存在し、これらの地形が盆地の形成に関与していると考えられています。Lunar 100の59番に指定されており、月面地形の中でも興味深い観測対象の一つです。

撮影条件SW DOB16反射/SW EQ8R赤道儀/SWコマコレクター (F4-5用)/テレビューパワーメイト 2.5 x (合成f 4500mm F11.5) /バーダーIRパスフィルター695nm/ ZWO ASI 178MM CMOSカメラ 200フレーム/10秒2024年11月13日22時4分,  自宅にて。

2025/06/09

クラビウスのクレーター底(2024年11月13日)

 

 クラビウスは直径約225kmの大クレーターです。大きさは東京から名古屋までの直線距離に相当します。内部(クレーター底)には大小のクレーターが円を描くように並んでいて独特の景観を醸し出しています。月の歴史を語るタイムカプセルとも言えるかも知れません。過去に隕石の激しい衝突が繰り返されて多くのクレーターができ、熱で溶けた溶岩があふれて流れ、線状構造を形成したことなどが推定されます。月はかつて活発な地殻変動を繰り返していたのです。

撮影条件SW DOB16反射/SW EQ8R赤道儀/SWコマコレクター (F4-5用)/テレビューパワーメイト 5 x (合成f 9000mm F23) /バーダーIRパスフィルター695nm/ ZWO ASI 178MM CMOSカメラ 200フレーム/10秒2024年11月13日21時17分,  自宅にて。

2025/06/06

プラトー(2024年11月13日)

        

プラトーは月面で最もよく知られたクレーターの一つで、美しく、目につきやすいほか、かつて「つかの間の月の現象(Transient Lunar Phenomena, TLP)」と呼ばれる謎の発光現象が報告されたことがありますTLPとは、月面の一部が突然明るく輝いたり、ガスや霧のようなものがかかってかすんで見える現象のことです。これらは、地球から望遠鏡で観測される際に報告されることがあり、特にプラトークレーターやアリスタルコスクレーターなどで頻繁に目撃されてきました。

プラトーの火口底は溶岩で満たされて平らになっていて大きなスケートリンクのようです。このリンクには小さな穴が4~5個ありますがわかりますか? また、プラトー東側の山塊には曲がりくねった渓谷(プラトー渓谷)が見えます。

 撮影条件SW DOB16反射/SW EQ8R赤道儀/SWコマコレクター (F4-5用)/テレビューパワーメイト 5 x (合成f 9000mm F23) /バーダーIRパスフィルター695nm/ ZWO ASI 178MM CMOSカメラ 200フレーム/10秒2024年11月13日21時11分,  自宅にて。

2025/06/04

虹の入り江と南北の岬(2024年11月13日)

 

「虹の入り江」は、雨の海からゆったりと波が押し寄せる港のように見えます。南側のヘラクレデス岬は高さが徐々に低くなって傾斜していますが、北側のラプラス岬は盛り上がった地形になっていることから、巨大な衝突クレーターの南東側が海からの溶岩に覆われて沈み込んだ地形であると推定されています。撮影条件SW DOB16 ニュートン式反射/SW EQ8R赤道儀/SWコマコレクター (F4-5用)/テレビューパワーメイト 2.5x (合成f 4500mm F 11.25) (左) or 5x (合成f 9000mm F23)(右の上下) /バーダーIRパスフィルター695nm/ ZWO ASI 178MM CMOSカメラ 200フレーム/10秒2024年11月13日21時56分(左)、21時08分(右上)、21時03分(右下) 自宅にて。

2025/05/30

ガッサンディと湿りの海(2024年11月13日)

    
月面撮影の対象として定番です。湿りの海を囲んでガッサンディなどの個性的なクレーターや多くの埋没クレーターと数多くの渓谷、谷がちりばめられていて目を引き付けられます。画像には主なクレーターと海の名称を付与しました。撮影条件SW DOB16 ニュートン式反射/SW EQ8R赤道儀/SWコマコレクター (F4-5用)/テレビューパワーメイト 2.5x (合成f 4500mm F 11.25/バーダーIRパスフィルター695nm/ ZWO ASI 178MM CMOSカメラ 200フレーム/10秒/3枚モザイク2024年11月13日21時43-44分に撮影した画像3枚のモザイク, 自宅にて。

2025/05/29

アリスタルコス高原(2024年11月13日)

                                                                                  

    アリスタルコス高原は画像で示すように、シュレーター峡谷などの巨大な溝によって切断され, 隆起したダイヤモンド形の台地を指しています。シュレーター渓谷は、高原を覆う火砕堆積物の源であったと考えられています。撮影条件:SW DOB16 ニュートン式反射/SW EQ8R赤道儀/バーダーIRパスフィルター695nm/ ZWO ASI 178MM CMOSカメラ 200フレーム/10秒/2024年11月13日20時59分, 自宅にて。

2025/05/28

ハンスティーン山とその周辺(2024年11月11日)

 
  湿りの海のガッサンディにほど近い冬の海の南岸あたりです。ハンスティーンとビリーは、大きさが似ているのに全く異なる火口底をもつクレーターです。すなわちハンスティーンの火口底には同心円状の隆起や亀裂がたくさん見られるにも関わらずビリーの火口底は平坦です。また、これらの2つのクレーターにはさまれて矢印の形ををしたハンスティーン山があります。この山は白っぽくて海の部分の溶岩よりシリカをたくさん含んでいます。この領域は、月の造山活動の複雑さを示唆する場所のひとつと言えるでしょう。撮影条件:SW DOB16 ニュートン式反射/SW EQ8R赤道儀/バーダーIRパスフィルター695nm/ ZWO ASI 178MM CMOSカメラ 200フレーム/10秒/2024年11月13日20時54分, 自宅にて。

2025/05/26

月面南縁のクレーター(5月5日)

  

 前回火星の投稿(3月6日)からほぼ2か月ぶりの天体投稿です。私事ながらこの2カ月、入院も含めた病院通いが引きも切らず、天体写真どころではありませんでした。ようやく一区切りして落ち着いてきたところです。これからも病院とは縁が切れませんが気候がよくなりますので少しづつ観望の機会を増やしていきたいと思います。

 今回の画像ですが、南側がこちらに傾いた(秤動)タイミングで撮影した月面東南縁のクレーター群です。手前(北)側のプサンゴー、ボグスロースキーやヘルムホルツ、やや奥まっている(南側)スコット、デモナックスやノイマイヤーのほか、最奥のヘールまで、クレーターの周壁がよくみえています。

 撮影条件:スカイウオッチャー(SW))DOB16 ニュートン式反射 (D40cm FL 180cm)/バーダーIRパスフィルター695nm/SW EQ8R赤道儀/ZWO ASI 178MM CMOSカメラ 200フレーム/30秒。2025年5月5日18時37分, 自宅にて。

2025/05/09

野菜畑スタート(5月7日)

 

 例年ゴールデンウイークには夏野菜畑をブログに掲載していますが昨年、一昨年と観測小屋の建設と整備に追われ今年ようやく3年ぶりの「野菜畑オープン」記事になります。畑のむこうにみえるのは、左が2012年完成のSkyShed社POD、畑の右は2024年完成の自作観測小屋です。

 畑の作物はほぼサツマイモのみです。ナス、トマト、キュウリ等の夏野菜は同じ土地での連作ができないのですがサツマイモやカボチャはその影響が小さいからです。ということで、孫といもほりが楽しめて私の大好物でもあるサツマイモを植えているのです。サツマイモの苗には日よけのために枯草がかけてあり、畑の右端には虫よけのためネギを並植しています。あとカボチャとししとうが2本ずつです。