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2016年11月30日水曜日

大きな系外星雲NGC55(11月3日)

NGC55はM31、M33に次いで大きい系外銀河ですがあまり知られていません。理由は南中時でも高度15度程度で観察しづらいことが挙げられます。うすずみ温泉で撮影を試みましたが存在がわかる程度でした。そこで南側に光害がなく透明度も高かったのでチャンスと思いしらびそ高原で撮影を試みました。南中過ぎで高度は10度以下かと思われます。高度の高いNGC253に比べると十分な写りではありませんがはじめての画像です。
NGC55 RC6(焦点距離1000㎜)の直接焦点。キャノンEOS kiss 7i、ISO3200、露出2分。2016年11月3日20時37分

ケフェウス座の散光星雲(11月3、4日)

RC6(15㎝リッチークレチアン)を用いてしらびそ高原で撮影したケフェウス座の星雲を3つ紹介します。カメラはキャノンEOS kiss 7i (IR換装)ISO3200、露出4分にて。EQ3GOTO赤道義をM-genで制御。画像4枚コンポジット。
NGC7380 2016年11月3日23時05分

  NGC7538 
左上の丸い星雲が本体。右端に少し見えているのはペルセウス座のシャボン玉星雲(NGC7635)。11月3日23時29分

 NGC7822 11月3日23時52分。

2016年11月29日火曜日

しらびそ高原の天の川 -その2- (11月3、4日)

夏に比べればずっと淡くなりますが、しらびそ高原の冬の星座を流れる天の川です。鮮やかな朱色のカリフォルニア星雲と青いすばるのコントラストを横目に、天の川は華やかなぎょしゃ座の星雲・星団、いっかくじゅう座のバラ星雲そして輝星シリウスを浸しながら南の地平へと下ってゆきます。以下の2枚は、28㎜での広角撮影です。それ以外の撮影条件は「その1」に同じです。この夜はよく冷え、10㎝の氷が張りました。
 ぎょしゃ座からオリオン座
EOS6Dにタムロンズーム28mm、ISO3200、3分。2016年11月3日23時21分~。4枚コンポジット。しらびそ高原にて。

いっかくじゅう座からおおいぬ座
2016年11月4日01時27分。

2016年11月28日月曜日

しらびそ高原の天の川 -その1- (11月3, 4日)

しらびそ高原は光害が少なく標高が2000mもあるため、晴れれば素晴らしい星空が広がります。そのためいつも望遠鏡や望遠レンズを通して散光星雲や系外星雲の撮影に没頭してしまい、星野写真は二の次になっています。11月半ばから冬の間道路が閉鎖されるので今シーズン最後のしらびそ高原となりました。いろいろ撮影計画をたてていましたが、バッテリーがいつもより早くあがってしまい赤道義が動かなくなりました。そこでスカイメモSで星野撮影に注力となりました。以下、4枚の画像を紹介します。シャープな星像を期待してにじみフィルターなどは使用せずFを8に絞っての撮影です。ISO3200、露出3分、EOS6D+タムロンズームレンズ50mmにて。スカイメモSでノータッチガイド。5枚コンポジット。
はくちょう座 

 はくちょう座からケフェウス座

カシオペア座からペルセウス座

2016年11月27日日曜日

はくちょう座中心部(10月27日、うすずみ温泉)

ここのところ28㎜での撮影が多く、解像度の点で寂しい面があったので50㎜レンズではくちょう座中心部を撮影してみました。この夜は他にも撮影しましたがピンボケのアクシデントがあり、掲載できるのはこれ1枚です。デネブの北東部に北米星雲とペリカン星雲、サドルの周辺部の赤い散光星雲のほか、入り組んだ暗黒星雲など、はくちょう座の特徴がよく出ています。タムロン28-300mmズームの50㎜、F6.3を用いてEOS6DでISO3200、露出2分。スカイメモSでノータッチガイド。

ケフェウス座の渦巻き銀河と散開星団(10月27日)

ケフェウス座の渦巻き銀河 NGC6946(左上)と散開星団NGC6939(右下)のツーショットはすでに9月21日に本ブログ掲載済みですが、今回はRC6望遠鏡で撮影しました。渦巻き星雲NGC6946はその形から花火星雲とも呼ばれ2250万光年のかなたにありガスが多くて新しく星が生まれています。それに比べ散開星団3900光年と近い距離にあります。NGC6946はその形から花火星雲とも呼ばれます。201610272307分~。RC6の直接焦点をEOS kiss 7iにてISO6400、露出分。4枚コンポ。うすずみ温泉駐車場にて。


はくちょう座網状星雲(10月27日)

NGC6992(左)、NGC6990(右) 
秋が深まっても早いうちならはくちょう座はまだまだ高くにあります。そこでRC6望遠鏡で網状星雲を撮影してみました。RC6は焦点距離が長い(レデューサーで1000 mm)ため同一視野に全体を収めるのは不可能。主要な左右2つの星雲を撮影しました。2016年10月27日22時38分から(左)、22時10分から(右)、EOS x kiss 7iのISO6400、露出2分で撮影し、画像5枚コンポジット。うすずみ温泉四季菜館駐車場にて。結果として解像度はこれまでのものより改善しています。

過去の画像(はくちょう座網状星雲の全体像)
9月11日に本ブログに掲載したものを参考のため再度掲載。上の画像では黄色ボックス部分が拡大されている。

2016年11月26日土曜日

秋の天の川(10月24~25日、うすずみ温泉)

ケフェウス座からペルセウス座の天の川とアンドロメダ銀河
天の川銀河とアンドロメダ銀河の競演です。同一視野内で眺めるとその距離感がわかり、宇宙の広さを連想できます。天の川の中で目立つのはケフェウス座IC1396、ペルセウス座IC1805やIC1848などの大きな赤い散光星雲です。カシオペア座のWは銀河の中に埋もれています。タムロン28-300mmズーム(28mm、F6.5で)を装着したEOS6D(IR換装)にてISO3200、露出2分。スカイメモSで追尾。2016年10月24日20時58分から撮影した4枚をコンポジット。ステライメージ6で画像処理。うすずみ温泉四季菜館駐車場にて。


ペルセウス座からぎょしゃ座の天の川
画面中央にすばる星団の青色とカリフォルニア星雲の赤色が美しいコントラストを成しています。天の川の中では星密度の高いペルセウス座二重星団とぎょしゃ座の赤い勾玉星雲などが目立っています。撮影方法は上に同じ。2016年10月24日22時39分から撮影した5枚をコンポジット。ステライメージ6で画像処理。

明るい流星
別フレームに明るい流星が飛び込んできました。下側右がペルセウス座で下側左はぎょしゃ座。明るい星はカペラ。撮影方法は上に同じ。流星出現直後に露出終了。2016年10月25日0時29分頃。

ぎょしゃ座からいっかくじゅう座の天の川
このフレームでは、すばるとカリフォルニア星雲の対比のほか、天の川の中のぎょしゃ座勾玉星雲やふたご座のモンキーフェイス星雲などの赤い星雲が目立ちます。また、カリフォルニア星雲の両側から天の川に楔形に切り込む暗黒星雲も目を引きます。撮影方法は上に同じ。2016年10月25日01時17分から撮影した5枚をコンポジット。

いっかくじゅう座とオリオン座の天の川
秋というより冬の天の川です。画面にはありませんが天の川はさらに南東に伸びて大犬座に至ります。オリオン座は東の地平に近いため光害の影響で背景が白っぽくなっていますが、エンゼルフィッシュ星雲、バーナードループなど写りこんでいます。2016年10月25日0時45分から撮影した5枚をコンポジット。


2016年11月10日木曜日

夕空に集う月、金星、土星(11月3日、しらびそ高原にて)

土星、木星は太陽に近くて観望には適さない時期ですが、内惑星や三日月との見かけ上の接近が起こります。11月3日には、月、金星、土星が西の夕空で三角形に並びました。このチャンスの撮影場所はしらびそ高原です。これら3つの天体に加え、たまたま月の右上に飛行機が飛んでいます。タムロン28-300mmズームレンズの100㎜にてキャノンEOS-6D(IR換装)による撮影。ISO400、露出2秒。2016年11月3日17時37分頃。しらびそ高原(標高1900m)にて。

2016年11月7日月曜日

RC6で撮ったディープスカイ その3 (10月25日)

  冬の2大名所のRC6画像です。やはり8㎝屈折の画像より迫力があります。これから冬の題材を大いに撮ってやろうと思います。

オリオン大星雲
望遠鏡の口径、焦点距離の大きさに相応の雄大な姿を見せてくれます。2016年10月25日02時14分頃。

バラ星雲
視野内に入り切りません。バラ星雲は大きいです。細かな暗黒星雲が捉えられています。02時25分頃。


RC6で撮ったディープスカイ その2 (10月24-25日)

  今回もRC6で撮影した秋から冬の星雲を3つ紹介します。キャノンEOS kiss 7i (IR換装)ISO6400、露出2分で撮影。EQ3 GOTO赤道義でのノ―タッチガイド。

 NGC7635 泡(バブル)星雲
シャボン玉を思わせる球形構造が特徴です。少し見やすくなった気がします(1031日付ブログ参照)。201610242240

かに星雲(M1)
  藤原定家が明月記の中で1054年に明るい星が出現したことを記述しているが、かに星雲はその超新星の残骸です。本ブログでは初掲載です。201610250146分頃。4枚コンポジット。

くらげ星雲(IC443
反対側の赤い星雲が淡くてRC6でもなかなか写りませんね。201610242332分頃。4枚コンポジット。

2016年11月2日水曜日

RC6反射望遠鏡で撮った秋のディープスカイ -その1- (10月24-25日)その1

 リッチークレチアン(Ritchey-ChretienRC) 反射望遠鏡でディープスカイを撮影。今回は秋の代表的な星雲を3つ掲載します。
 台湾 Microtech 社 RC6 (口径6インチ:153mm、f=1377mm, F9) 鏡筒を0.75 x レデューサーで焦点距離1000㎜として使用し、1024から25日にかけてうすずみ温泉にて撮影。夕方は夏、夜半は秋の、深夜から朝にかけては冬の星座が夜空をめぐります。撮影に用いたカメラはEOS kiss 7i (IR換装)、ISO6400、露出2分。スカイウオッチャーEQ3 GOTO赤道義のノ―タッチガイド。
さんかく座M33
アンドロメダ銀河とともに我が銀河系と一群を成し、230万光年の距離にある。みかけの大きさはアンドロメダ銀河に次ぐ。
何本かの太い腕と、ぽつぽつとした点として赤い散光星雲が見えています。

らせん状星雲(みずがめ座)NGC7293
南天低空のため光害の影響を受けやすく十分な露出をかけられない上に、淡いのでなかなか満足のゆく画像が得にくい天体です。最もみかけの大きい惑星状星雲で、こと座の環状星雲M57の10倍もの大きさがあります。

NGC253(ちょうこくしつ座)
アンドロメダ銀河、さんかく座のM33銀河についでみかけが大きい銀河の一つです。内部の微細な構造が部分的に見えています。