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2017年2月17日金曜日

おとめ座の星々に月の接近(2月16日)

2月16日の月と木星接近の画像をよくみると月のまわりにいくつかの星がみえます。拡大して調べてみると、6等級以上が3つあり、明るい順(等級)におとめ座74番星(4.7等)、80番星(5.8等)、72番星(6.1等)です。木星よりずっと月に接近しており星食ぎりぎりです。木星の周囲に見えている星は4大衛星です。
2017年2月16日3時11分頃。キャノンEOS kiss x5、ISO200、ズーム望遠100㎜、露出1/2秒。

2017年2月16日木曜日

自宅で撮ったオリオン大星雲(2月13日)

 M42は濃淡を表現し難しい星雲です。濃い部分を白トビさせずに淡い部分を強調する方法として、露出時間を変えて撮影してコンポジットする方法があります。自宅の望遠鏡で試してみました。1秒、5秒、20秒、40秒の画像を使ったのですが、周辺を出そうとすると中心部のトレペジウムは飛んでしまい、強い処理で画像も荒れました。組合せ比率などまだまだ改善の余地があります。
2017年2月13日20時37分から、オライオンVX12直接焦点(パラコア2補正、f1000㎜)を、EOS kiss 7i, ISO1600で、露出1秒、5秒、20秒で撮影し、2枚ずつ計6枚をコンポジット。ステライメージ6、Photoshop CCで画像処理。

月と木星の接近(2月16日)

2月15~16日未明、月齢19の月と木星が接近しました。近くにはおとめ座の一等星スピカもいてなかなかの見ものでした。以下月に向かって画面をズームアップします。
2017年2月16日3時11分頃。キャノンEOS kiss x5、ISO200、ズーム望遠100㎜、露出1/2秒。

月と木星は3°以内にまで接近しています。ここのところ毎月で次回は3月14~15日です。
2017年2月16日3時11分頃。キャノンEOS kiss x5、ISO200、ズーム望遠200㎜、露出1/50秒。

下弦の頃の月は美しいですね。理由は海の比率が高くてすっきりしています。今後この傾向は新月前まで続きます。
2017年2月16日3時37分頃。オライオンVX12直焦点。EOS kiss x5、ISO200、露出1/200秒。


2017年2月12日日曜日

上弦の月(月齢7.1、2月4日)

前日の月(23日、月齢6.1)では海に焦点を当てましたが、今回(24日、月齢7.1、上弦)はクレーターが中心です。シーイングは特に絶好ではないもののある程度の解像度が認められました。これまで一貫性なく上を北にしたり南にしたりしているのですが、強調したいクレーターが見やすく正立になるようにしています。今回は肉眼で見えている通り北を上にしています。画像は北から南へ1~4の順で示していますが、地名は記入していません。今後良好なシーイングのもと高解像度の月面を撮像できる日が待ち遠しいです。撮影時刻は、2017241730分~35分。撮影条件は23日と同じ。

全体像


1.北端領域

   2.  アルプス谷付近

   3.  アペニン山脈南側

  4.  中南部山岳地帯

  5.  南部山岳地帯

  




2017年2月10日金曜日

月面拡大撮影の改善(月齢6.1、2月3日)

 2月に入り夕方の月が見やすくなってきました。南中高度が高くなり南側の山林の上を通るようになるほか、気流の影響を受けにくくなります。月面の拡大撮影はZWOASI224カメラの使用によって改善し、撮像の解像度が高くなったことはすでに示してきたところです。さらなる改善を目指して撮像のソフトとスタッキングのソフトを変えてみました。
 撮像ソフトはASI224カメラについていたZWO社のSharpCaptureを使っていましたがフリーソフトのFireCaptureに変えてみました。両者で画質には違いがなく、使いやすさの点でFireCaptureがよさそうです。スタッキングソフトはこれまで使っていたRegiStax 6からフリーソフトのAutoStakker!2に変更してみました。AutoStakker!2は雑誌などでも推奨されている評判の良いソフトです。詳しいことはわかりませんがウエーブレット解析後の画像でみると解像度が良くなるようです。ウエーブレット解析はこれまで通りRegiStax6を用いました。
 23日は上弦の1日前ということで見どころはたくさんありますが、今回は「4つの海」を切り取ってみました。
VX12反射望遠鏡の直接焦点撮影。キャノンEOSkissx5ボディー,ISO200, 露出1/100秒。

1.    「夢の湖」
エウドクソス、ヘラクレスとポシドニウスが作る三角形の内側に「夢の湖」があります。またポシドニウス(右下)は「晴れの海」に面しています。

2.    「晴れの海」
中央部の孤独クレーター、ベッセルと半埋没クレーター、ルモニエが印象的です。  

3.    「静かの海」の西岸
ヒギヌス谷に連なるアリアダヌス谷が目を引きます。ユリウス・カエサルも半埋没クレーターでしょうか?海との間に段があるように見えます。

4.    「神酒の海」
クレーターのでき方を考えるとき、海の中央部の孤独クレーター、ロッスと大きな埋没クレーター、フラカストリウムが対照的です。また、大クレーター、テオフィルスの中央丘や内部の段丘の構造が見えます。

Orion社製 XV12反射鏡筒(30cm, f120cm)に2xバーローレンズ(ビクセン)で拡大した像をZWO社ASI224カラーカメラで撮像。15秒間の撮像(30fps)をスタック、ウエーブレット処理し、ステライメージ6とPhotoshop CCで画像処理。2017年2月3日17時59分~18時34分に撮影。