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2021年12月28日火曜日

すばるから二重星団までペルセウス座の天の川(11月5日)

11月11日にアップした「おうし座、ペルセウス座とぎょしゃ座」と北側に接する星野です。左側の天の川に沿って、すばる、カルフォルニア星雲、ペルセウス二重星団、ハート星雲、胎児星雲などが宝石のようにちりばめられています。また上辺には前項で紹介したM33銀河がみえています。

撮影条件:サムヤン (24mm F1.4をF2.8で使用) /EOS kiss (IR換装なし)、露出30秒 x41枚、スカイメモSでガイド。2021年11月5日23時17分~34分。うすずみ温泉にて。

 

さんかく座銀河(M33)(11月5日)

 

さんかく座の銀河M33はアンドロメダ銀河や我々の天の川銀河とグループを形成しており、距離も250万光年とアンドロメダ銀河とともに我々に最も近い銀河です。見かけの大きさや明るさはアンドロメダ銀河より劣りますが、渦巻を上からみる位置にあって腕が見やすいことや、銀河内の赤い星雲が目立つなど、個性的な渦巻銀河です。この画像でも、その特徴が見て取れます。QBPフィルターの使用でHα線が強調され、銀河内の赤い星雲がたくさん見えています。
撮影条件:タカハシFC100-DL (D100mm, FL580mm), QBPフィルター, セレストロン AdVX赤道儀, キャノンEOS6D (HKIR) ISO12800, 露出2分 x 8。2021年11月5日20時48~21時09分。うすずみ温泉駐車場にて。


2021年12月27日月曜日

オリオン大星雲(M42)(11月6日)

オリオン座の代名詞とも言えるオリオン座大星雲(M42)です。鳥が羽を広げたような形をした本体部分の外側には淡い分子雲が広がっています。12月17日に掲載した馬頭星雲とM42は淡い星雲でつながっていて、オリオン座全体を包む散光星雲の中でも明るい部分に相当します。

撮影条件:タカハシFC100-DL (D100mm, FL580mm), QBPフィルター, セレストロン AdVX赤道儀, キャノンEOS6D (HKIR) ISO12800, 露出2分 x 6。2021年11月6日0時28~39分。うすずみ温泉駐車場にて。

2021年12月19日日曜日

ふたご座流星群 -その2- (12月14 - 15日)

ペルセウス座を背景に画面の上(東)から下(西)に流れるふたご座流星群です。12月14日21時17分~15日02時20分に流れた9個の流星をステライメージ9で一画面に収約したものです。中央部やや下にペルセウス座の二重星団が見えます。自宅にて、Tamuron 28mm/Canon EOS6Dでの撮影です。詳細は前項の”その1”をご覧ください。

北斗七星(わかりますか?)の近くを1分の間隔で流れた2本のふたご座流星です。ステライメージ9でスタック。短時間にほぼ同じ場所に流れて、ちょっと珍しいかな。Tamuron 28mm/Canon EOS6D、自宅にて。2021年12月14日03時56-57分。


2021年12月17日金曜日

オリオン座馬頭星雲(11月6日)

 

冬の定番、オリオン座の馬頭星(IC434))と燃える木星雲(NGC2024)です。馬の形の暗黒星雲が赤い散光星雲の手前にあるため際立って見えているのが馬頭星雲です。燃える木星雲は画面中央下側に見えている切れ目のある星雲です。馬頭の背景の星雲よりやや黄色味を帯びているのが特徴ですがこの画像ではやや微妙です。

撮影条件:タカハシFC100-DL (D100mm, FL580mm), QBPフィルター,
 セレストロン AdVX赤道儀, キャノンEOS6D (HKIR) ISO12800, 露出2分 x 4。2021年11月6日0時53分~。うすずみ温泉駐車場にて。

2021年12月16日木曜日

ふたご座流星群(12月13日-15日)

 今年のふたご座流星群は、上弦過ぎの10日、11日の明るい月が高く居座って流星観測には迷惑な存在でした。しかし、極大期の13日、14日の夜はいずれも素晴らしい晴天となりこれをカバーして余りあるものでした。撮影の条件、結果を以下に示します。2台のカメラで計43個の流星を捉えることができました。 示した画像は、4枚の流星画像をDeepSky Stakerで1枚に合成したものです。暗めの流星に合わせて感度増強したため画像がやや乱れているのが残念なところです。

カメラ・レンズ

Samyang 24mmF1.4

 (F4で使用)/ Canon EOS6D

ISO800, 露出20インターバル1

Tamuron28-300mm(28mm)

F3.5/CanonEOS6D

ISO400, 露出20インターバル1

視野

73.353

 

62.4 x 45.3

 

撮影日

1213-14

1214-15

1213-14

1214-15

 

2318-702

2312分-614

2220-357

2219-357

撮影時間

7時間50

6時間02

5時間37

5時間37

撮影された流星

16

8

9

10

流星/時間

2.04

1.33

1.64

1.82

画面中央の明るい二つの星は左がふたご座のボルックス、右がカストルで、カストル周辺に輻射点があります。ここを中心に飛び出してきます。




 撮影に用いた二連カメラとスカイメモS。


2021年12月11日土曜日

日間賀島(ひまかじま)の夕日(12月8日)



日間賀島(ひまかじま)は知多半島の先端から南にわずか2kmの海に浮かぶ周囲5.5kmの小島です。タコとフグの島として親しまれています。12月8、9日、妻と二人で一泊旅行に出かけました。天気はよくないとの予報でしたが、8日夕方から見事に晴れ上がり、美しい夕日を望むことができました。水平線上に雲があり、残念ながら海への日没とはいきませんでした。
12月8日16時32分、スマートフォン任せのズーム撮影です。
暮色の篠島(しのじま)です。日間賀島(ひまかじま)より少し小さい隣の島です。旅館の窓からの風景です。

      



 










日間賀島の東部にある海水浴場です。コロナ禍で夏も閉鎖されていたようです。12月9日は、冬の太陽がふりそそぐ小春日和の一日でした。












2021年12月9日木曜日

勾玉星雲と周辺の星雲、星団(11月5日)

ぎょしゃ座の勾玉星雲(IC405)とIC410散光星雲、M36とM38散開星団などです。下の画像でこれらの名称を示します。勾玉星雲の中心にあるAE星は星雲を光らせているが、実は星雲とは直接関係なく、たまたまオリオン座方向から移動中なのだということです。AE星が通り過ぎてしまうといずれ勾玉星雲は暗くなってしまうのでしょうか。撮影条件:タカハシFS60CB (D60mm, FL250mm), QBPフィルター, スカイウオッチャーEQ3赤道儀, キャノンEOS6D (Seo-SP4) ISO12800, 露出2分 x 10 DSS (DeepSkyStacker)。2021年11月5日23時04分~。うすずみ温泉駐車場にて。



 


2021年12月7日火曜日

カリフォルニア星雲(11月5日)

 
その形からカリフォルニア星雲と呼ばれるNGC1499です。周辺には濃い分子雲が分布していてこれを出すために少し強めの処理をしてみました。しかし画面の右下あたりにそれらしい像が部分的に見えているに過ぎません。10枚程度のスタッキングではとても無理ということでしょうか。次には50枚、100枚で試してみたいと思います。

撮影条件:タカハシFS60CB (D60mm, FL250mm), QBPフィルター, スカイウオッチャーEQ3赤道儀, キャノンEOS6D (Seo-SP4) ISO12800, 露出2分 x 10。2021年11月5日22時10分~。うすずみ温泉駐車場にて。

ガーネット星星雲(IC1396)(11月5日)

 

ガーネット星星雲として知られるケフェウス座のIC1396星雲です。思ったより淡くてIR換装カメラでは写りにくいですが、今回はQBPフィルターの使用でその姿を明るく捉えることができました。白ボックスで囲ったのは「象の鼻」と呼ばれる暗黒星雲(IC1396A又はvdB142)です。そのほか、星雲全体にたくさんの暗黒星雲が入り乱れていることがわかります。
撮影条件:タカハシFC100-DL (D100mm, FL580mm), QBPフィルター, セレストロン AdVX赤道儀, キャノンEOS6D (HKIR) ISO12800, 露出2分 x 5。2021年11月5日22時04分~。うすずみ温泉駐車場にて。

2021年12月6日月曜日

白鳥座網状星雲(11月5日)

はくちょう座の網状星雲の全貌を、焦点距離の短いFS60CB望遠鏡(D60mm,  FL250mm)で撮影したものです。西(左)側:ε(エプシロン)星に接するのはNGC6960, 東(右)側:円弧状の星雲はNGC6992+NGC6995+IC1340から成り, 北(下)側:NGC6974とNGC6979が別々に存在。

 撮影条件:タカハシFS60CB (D60mm, FL250mm), QBPフィルター, スカイウオッチャーEQ3赤道儀, キャノンEOS6D (Seo-SP4) ISO12800, 露出2分 x 20枚。2021年11月5日18時45分~うすずみ温泉駐車場にて。

2021年11月30日火曜日

バブル(泡)星雲 (NGC7635)(11月5日)

カシオペア座β星カフの西側に位置するバブル星雲です。文字通り丸くて透明感があって泡のような形をした有名な星雲です。前項、クワガタ星雲の視野にも写っていますので大きさがわかると思います。掲載の画像は、バブル星雲を中央に据えて撮影し、数倍に拡大したものです。
 撮影条件:タカハシFC100DL (D100mm, FL580mm), QBPフィルター, セレストロン AdVX赤道儀, キャノンEOS6D (HKIR) ISO12800, 露出2分 x 10枚。2021年11月5日21時16分~36分。うすずみ温泉駐車場にて。

クワガタ星雲(sh2-157)(11月5日)

バブル星雲 (NGC7635)(画面右上)の近く、クワガタムシに形の似た星雲(sh2-157)(画面中央)です。下は星雲、星団の名称(登録番号)です。
撮影条件:タカハシFC100DL (D100mm, FL580mm), QBPフィルター, セレストロン AdVX赤道儀, キャノンEOS6D (HKIR) ISO12800, 露出2分 x 9枚。2021年11月5日21時40分~22時00分。うすずみ温泉駐車場にて。




2021年11月20日土曜日

ほぼ皆既月食 -その2-(11月19日)

 
「その2」では 前項の「その1」より青いターコイズフリンジ が明瞭に表現されています。光学系は30cmニュートン式反射望遠鏡の焦点像をEOS6Dカメラで直接撮影する方法です。
撮影方法:Orion ニュートン式反射望遠鏡(D100mm, FL900mm, F9)の像をキャノンEOS6Dボディ(ISO100, 露出1/10)で直接撮影。撮影時刻:2021年11月19日18時04分。

ほぼ皆既月食(11月19日)

昨夕(19日)は快晴に恵まれ月食を堪能することができました。雲の心配をしなかったのは何年ぶりでしょうか。とりあえず第一報を掲載します。最大食分から約10分後、10㎝屈折望遠鏡とCMOSカメラ(動画)で撮影したものです。地球の影に入ってない部分が下方に白く見えていて、その周辺に青いターコイズフリンジ領域が見えています。

撮影条件:タカハシFC100DL(D100mm, FL900mm, F9), ZWO ASI183MC, 10秒間の動画をAutostakker3でスタック、RegiStax6でウエブレット処理、Photoshop CC, ステライメージ9で画像調整。撮影時刻:2021年11月19日18時13分44秒から10秒間。

2021年11月18日木曜日

オリオン大星雲と馬頭星雲(11月5日)

オリオン座中心部です。ここは、焦点距離の長い短いそれぞれに撮影を楽しめる場所です。今回の画像は250㎜で撮影したもので、M42と馬頭星雲が縦置きでちょうど入る大きさです。これらの周囲には濃厚な分子雲があり複雑に絡みあって見ごたえがあります。

撮影条件:タカハシFS60CB (D60mm, FL250mm), QBPフィルター, スカイウオッチャーEQ3赤道儀, キャノンEOS6D, ISO12800, 露出2分 x 8枚。2021年11月5日23時37分~。うすずみ温泉駐車場にて。

2021年11月14日日曜日

胎児星雲/ソウル星雲(IC1848)(11月5日)

カシオペア座の大型散光星雲の胎児星雲です。対を成すハート星雲は近日中に掲載します。

撮影条件:タカハシFC100DL (D100mm, FL580mm), QBPフィルター, セレストロン AdVX赤道儀, キャノンEOS6D (HKIR) ISO12800, 露出2分 x 9枚。2021年11月5日22時36分~。うすずみ温泉駐車場にて。

2021年11月11日木曜日

おうし座、ペルセウス座とぎょしゃ座(11月5日)

秋から冬の星座に広角レンズを向けてみました。すばるの青い光とカルフォルニア星雲の赤が美しいコントラストを成しています。ぎょしゃ座の中央には勾玉星雲やいくつかの散開星団がごちゃごちゃ見えています。随所に見える暗黒星雲が複雑な構造を物語っています。
サムヤン (24mm F1.4をF2.8で使用) /EOS kiss x5 (IR換装なし)、露出30秒 x21枚、スカイメモSでガイド。2021年11月5日23時17分~34分。うすずみ温泉にて。

2021年11月9日火曜日

真昼に月が金星を隠す(金星の掩蔽)(11月8日)


昨日、真昼に月が金星を隠しました。金星は真昼でも見えるということなので、撮影にチャレンジしました。天候を心配しながら月を探しましたが雲が多くてなかなか導入できません。前の日に赤道儀のアラインメントをしなかったことが悔やまれました。ついに雲の中で潜入時刻を迎えてしまいました。気持ちを切り替えて、出現の撮影をしようと引き続き月の導入に努めた結果、視野内に捉えることに成功しました。その後はときどき雲が邪魔をしましたが、どうにか雰囲気を捉えることができました。画像は、半月状の金星が全貌をみせたところで、出現開始から3分4秒後です。

撮影条件:英オライオンVX300-S(D300mm, FL1200mm F4 ニュートン式反射) テレビューパラコアタイプ2, バーダー IR685パスフィルター ケンコーEQ6PRO赤道儀 ZWO ASI183MM モノクロCMOSカメラ 10秒間に撮影した50コマをスタック処理 Autostakkert!3ほかで画像処理. 撮影日時: 2021年11月8日14時32分50-60秒 撮影地:自宅にて。

2021年11月6日土曜日

アンドロメダ銀河(11月5日)

 昨日(11月5日)は10㎝鏡筒(FC100DL)でアンドロメダ銀河を撮影できました。見かけの大きさと望遠鏡の焦点距離がぴったり合って、迫力ある全体像が撮れます。今回は長い空白後で機材も調子が出ず、ガイドもふらついていて、仕方なく「高めのISO感度に露出短めで、ノータッチガイド」という強硬手段で撮影したものです。画像処理も強めになっています。撮影条件:タカハシFC100DL (D100mm, FL580mm), QBPフィルター, セレストロン AdVX赤道儀, キャノンEOS6D (HKIR) ISO12800, 露出2分 x 9枚。2021年11月5日19時20分~47分。うすずみ温泉駐車場にて。


2021年11月3日水曜日

北アメリカ星雲、ペリカン星雲(10月29日)

 はくちょう座の定番、北アメリカ星雲とペリカン星雲です。

撮影条件:タカハシFS60CB/QBPフィルター/キャノンEOS6D (Seo-SP4)(ISO6400, 露出2分x11)/EQ3赤道儀ノータッチガイド, 2021年10月29日19時26分~48分。うすずみ温泉駐車場にて。
 

2021年11月2日火曜日

サドル付近の星雲(10月29日)


 西に傾いたはくちょう座 γ 星、サドル(中央やや左上)付近の星雲です。左下にはクレセント星雲(三日月星雲、クラゲ星雲)も見えています。天の川の中にあって写りの良い星雲です。

撮影条件:タカハシFS60CB/QBPフィルター/キャノンEOS6D (Seo-SP4)(ISO12800, ISO12800, 露出2分x10)/EQ3赤道儀ノータッチガイド, 2021年10月29日22時22分~41分。

2021年10月31日日曜日

アンドロメダ銀河(M31)(10月29日)


  根尾のうすずみ温泉での撮影、6月9日が最後になっていました。悪天だけでなく満月期と重なって行けなかったことも2,3回あったように記憶していますが。なんと半年近くも出かけるチャンスがありませんでした。しかし一昨夜(10月29日)は、月の影響があるものの夜半までは絶好との予報を受けいそいそと出かけました。薄明が終わると、透明度の高い夜空に天の川がうっすらと横たわっていました。早速2台の赤道儀をセットし、EQ3赤道儀でノータッチガイド撮影を開始しました。この赤道儀に搭載しているのは、FS60CB (D60mm、 FL250mm)と、サムヤン85mm (F1.4)望遠です。こちらの方は比較的スムースに動いてくれて、画像のようにM31を初めとして、はくちょう座の北アメリカ星雲や、サドル付近の星雲などが撮影できました。残念ながらアンドロメダ銀河には焦点距離がやや短めです。もっと焦点距離の長いFC100DL (D100, FL580mm)望遠鏡は搭載したAdvanced VX (Advx)赤道儀がうまく動かず、残念ながら成果なしでした。撮影条件:タカハシFS60CB/QBPフィルター/キャノンEOS6D (Seo-SP4)(ISO12800, ISO12800, 露出2分x8)/EQ3赤道儀ノータッチガイド, 2021年10月29日20時16分~34分。2分露出x8枚をスタック。

2021年10月11日月曜日

木星(10月10日)

イオの木星面投影です。衛星と木星本体との位置を分かりやすくするため拡大率を下げてみました。イオの影がイオ本体の位置よりかなり東側にずれてきています。撮影:2021年10月10日20時44分。自宅にて。Orion VX12 (D300mm, FL1200mm) ZWO ASI290MCカメラ、プレビュー パワーメイト 5x 3000コマ/170秒。


2021年10月5日火曜日

コペルニクスとケプラー (8月2日) (天文ガイド11月号に入選)

 【天文ガイドのコメント】古川さんの作品は、コペルニクスとケプラー間の地形をとらえたものです。この付近はドームが密集する地域として知られ、ミキリウスの西隣の有名なドームもふっくらと写っています。

【撮影機材と撮影条件】英オライオンVX300-S(D300mm, FL1200mm F4 ニュートン式反射) テレビューパラコアタイプ2, パワーメイト 5 x (合成F20) バーダー IR685パスフィルター ケンコーEQ6PRO赤道儀 ZWO ASI183MM モノクロCMOSカメラ 30秒間に撮影した300コマをスタック処理 Autostakkert!3ほかで画像処理 キャノンPIXUS PRO-10S出力 【撮影日時】2021年8月2日5時20分 【撮影地】岐阜県岐阜市


2021年9月30日木曜日

暮れゆくクラビウス(9月30日)

この一週間ほど、曲がりなりにも連日朝の月を撮影することができました。印象的なシーンをいくつか紹介したいと思います。
 今日はクラビウスの夕暮れの一瞬です。クラビウスの東側の周壁とクレーター底にだけかろうじて光がまとわりついています。もう30分もするとクラビウスは完全 に漆黒の闇に沈んでしまうでしょう。貴重な瞬間です。2021年9月30日4時19分、岐阜市内の自宅にて。オライオン30cm反射望遠鏡(F4) / プレビューパワーメイト x 5 / ZWO ASI183MMカメラ。
 

2021年9月10日金曜日

エウロパの木星面経過と投影(9月9日)


 木星の観望好機が続いています。秋雨前線の合間に猛暑が好シーイングをもたらしてくれたりします。木星観望の楽しみのひとつは4大衛星の動きです。木星の前を横切ったり、木星面に自身の影を落としたり、はたまた木星に隠れたりと、興味は尽きません。さらに衛星同士でも相互作用が起こるとのことですが、私などのレベルではとてもこの現象は捉えることができません。
 木星面を通過するエウロパと木星面に落ちるその影の動きをゆっくり見ることができました。衝の時期(8月20日)ならば経過中の衛星の本体と影は近接しているのですが、衝から20日以上経過しかなり離れていますね。今回特筆すべき点は、木星の右側に見えているエウロパと、もう一つ見えるエウロパ以外の衛星です。こちらはエウロパより大きいガニメデです。右二つの画像を比べて頂ければわかりますが、エウロパは左から右に動いているのに、ガニメデは右から左に動いています。これはガニメデが木星の手前ではなく向こう側を運行中であることを物語っています。もう少しで木星の裏側に隠れるところです。

2021年8月30日月曜日

木星と土星(8月27日)

 
時間的にも見やすくなってきた土星と木星です。木星で目に付くのは深南部の白斑です。土星は衝から一か月近く経過し、向かって左側の輪の上に土星本体の影が落ちるようになってきました。撮影条件:英オライオンVX12 (30㎝) 反射望遠鏡、ZWO ASI 290MCカメラ(+UV/IRカットフィルター)による動画撮影(3000コマ)。撮影日時:土星  2021年8月27日22時36分、木星 8月27日23時05分 。 自宅にて。

2021年8月27日金曜日

木星と土星(8月25日)

 8月としては珍しく長雨が続いていましたがようやく晴れ間が出るようになりました。シーイングは猛暑の頃と同様に比較的良いようです。木星は8月1日に撮影したものとほぼ同じ模様です。撮影条件:英オライオンVX12 (30㎝) 反射望遠鏡、ZWO ASI 290MCカメラ(+UV/IRカットフィルター)による動画撮影(3000コマ)。撮影日時:土星  2021年8月25日22時30分、木星 8月25日22時14分 。 自宅にて。


2021年8月25日水曜日

テオフィリスとキリルス(7月29日)

 
神酒の海の西岸にテオフィリス、キリルスとカタリナの火口列が走っています。これらのクレーターはほぼ同じ大きさですがかなり様相が違います。画像は、テオフィリス(上)とキリルス(下)を強拡大したものです。シーイングが良かったので周壁の輪郭、クレーター底の中央丘など各クレーターの特徴を捉えることができました。オライオンVX12S (D30cm, FL120cm), トレビュー パワーメイト x5, ZWO ASI183MM CMOSカメラ, 30秒間動画, 300コマを画像処理。2021年7月29日05時08分 岐阜市にて 

2021年8月12日木曜日

木星、土星(8月8日)

 
 8月8日の木星と土星です。シーイングは比較的良好でした。木星の中央に大赤斑がみえています。土星、木星いずれも「衝」の前後にあるため本体の影はまっすぐうしろに落ちているはずです。実際に木星本体上の暗い陰影は左右同じくらいですし、輪に落ちる土星の陰影は全く見えません。撮影機材、条件は8月1日と同じです。撮影日時:2021年8月8日00時02分(土星)、00時28分(木星)

2021年8月6日金曜日

土星と木星(8月1日)

土星は8月2日に衝を迎えるのでその前日の撮影です。日中は猛暑ですが、その分、シーイングは良いようです。木星の右に衛星イオです。撮影条件:英オライオンVX12 (30㎝) 反射望遠鏡、ZWO ASI 290MCカメラ(+UV/IRカットフィルター)による動画撮影(3000コマ)、撮影日時:土星  2021年8月1日23時44分、木星 8月1日23時24分  自宅にて
 

シュテフラーの西に出現する「スモールX」文字(2月19日、4月19日、6月17日)(星ナビ9月号に入選)

 
【作者のコメント】V、X、Lなどの月面文字が出現した2月19日(a)、4月19日(b)、6月17日(c)に、シュテフラーの西側に「小さくて細長いX様の月面文字」を見出し撮影しました。他の月面文字と同様に3日とも明瞭な出現が確認できましたので「月面文字」の一つと認め、「スモールX」文字とでも呼ぼうかと思っています。

【星ナビのコメント】クレーターが2つ接しているようなところであれば「x」の文字があちこちに現れそうな気もしますが、今年偶数月にある「月面Xの日」と同じ日というところがミソでしょうか。おもしろいものをみつけました。
【撮影機材、方法】英オライオンVX12 (D300mm, FL1200mm F4) + テレビュー パラコアタイプ2 + テレビュー パワーメイト 5 x (合成6000mm, F10), ZWO ASI183MM, Baader IR685パスフィルター, ケンコーEQ6Pro赤道儀。【撮影時刻】2021年 a) 2月19日19時32分、b)4月19日20時42分、c) 6月17日21時4分から、それぞれ30秒間の動画撮影(300コマ/30秒), AutoStakkert!3/RegiStax6/Photoshop CC/ステライメージ9 キャノンPIXUS PRO-10S

2021年7月27日火曜日

今朝の土星と木星(7月27日)

晴れない空の雲間から撮影した今日払暁の土星と木星です。画像がシャキッとしないのは悪シーイングのためです。前回の6月30日とは比べようもなく、像がゆらゆらと揺れていました。土星は8月2日に、木星は8月20日に衝(太陽と180度の位置に来る)を迎え、夜通し見えるようになりますので、正に観望、撮影の好機です。撮影条件:30㎝反射望遠鏡、ASI290MCカメラ(+UV/IRカットフィルター)による動画撮影(3000コマ)、撮影日時:土星  2021年7月27日00時56分、木星 07月27日01時20分  自宅にて



 

2021年7月18日日曜日

昨夜の月(月齢7.4)(7月17日)

久しぶりのお月様です。数えてみると6月30日以来17日ぶりでした。おとめ座にいてやや高度は低いながら気流は良い方でした。30㎝反射望遠鏡/183MM CMOSカメラ動画撮影/2021年7月17日18時58分。自宅にて。

2021年7月8日木曜日

わし星雲(M16)とオメガ星雲(M17)(6月9日)

 

 夏の天の川の最も明るいところ、「バンビの横顔」から北側の領域です。わし星雲(M16)とオメガ星雲(M17)のほか、シャープレスカタログ掲載の「Sh2-54」などの赤い星雲が見えています。暗黒星雲が複雑に入り組んでいることもわかります。2021年6月9日23時17分~36分。タカハシFS60CB (D60mm, FL250mm), キャノンEOS6D (Seo-SP4), ISO3200, 露出2分、QBPフィルター、Skywatcher EQ3赤道儀 ノータッチガイド。うすずみ温泉にて。

2021年7月7日水曜日

今日は七夕 -天の川をもう一度ー(6月10日)

  今日は七夕ですが、梅雨の真っ最中で日本列島のあちこちに大雨の被害が出ています。
  6月にうすずみ温泉で撮影した画像を再処理してみました。夏の大三角から干潟星雲(M8)までの夏の天の川です。サムヤン(24mm, F1.4) (F2.8で使用)/キャノンEOS6D (Seo-SP4) ISO 600, 露出45秒。3枚スタッキング。2021年6月10日2時21分~23分。うすずみ温泉にて。
 

2021年7月4日日曜日

アルプス山脈(4月21日)(星ナビ8月号に掲載)

【作者のコメント】月面北部の名所、アルプス山脈を彩るプラトー、アルプス谷、カッシーニです。

【星ナビのコメント】偽模様が少し気になるものの、白から黒へのトーンの中で調子よく捉え、月面の名所をきれいに収めています。プラトーの特徴である微妙に暗い底がわかるでしょうか。

【撮影機材、撮影法】英オライオンVX12 (D300mm, FL1200mm F4) + テレビュー パラコアタイプ2 + テレビュー パワーメイト 5 x (合成6000mm, F10), ZWO ASI183MM, Baader IR685パスフィルター, ケンコーEQ6Pro赤道儀。【撮影時刻】2021年4月21日20時39分, 30秒間300コマ, AutoStakkert!3/RegiStax6/Photoshop CC/ステライメージ9

2021年7月1日木曜日

梅雨の晴れ間の木星と土星(6月30日)

 梅雨の晴れ間が広がったた6月30日の未明、視野に捉えた土星はカッシーニの間隙がクッキリ。予想もしなかった好シーイングにびっくり。久しぶりに興奮しました。土星に続いて木星と月を撮影しましたが、いずれも今シーズンのベストです。木星の画像で驚いたのは大赤斑で、なんと付けまつげで飾られた女性のパッチリ目のようです。撮影機材と条件:オライオン30cmニュートン式反射望遠鏡(D30cm, FL120cm)/ケンコーEQ6 Pro赤道儀/ZWO ASI290MC CMOSカメラ/3000コマの動画撮影/画像処理。撮影日時 木星:2021年6月30日2時45分29秒から3000コマ、土星:2021年6月30日2時11分28秒から3000コマの画像を取得。


2021年6月29日火曜日

昇る北アメリカ星雲(NGC7000)(6月9日)

 東の山並みの上に天の川が長く横たわる頃、山の端から顔を出した北アメリカ星雲を撮影しました。中天に高く昇った頃に撮影されることが多い星雲ですが、山のシルエット(画面右下の黒い部分)が写り込んでいるのもまた風情があります。画面中央に北アメリカ星雲とペリカン星雲、そしてその上方に、白鳥座のα星、デネブです。撮影条件、機材:EQ3赤道儀でノータッチガイド。キャノンEOS kiss x7i (Seo-SP4)/サムヤン 85mm, F1.4 (F3.5で使用), ISO1600, 露出2分/UHCフィルター。2021年6月9日21時06分~19分。7枚の画像をDSSでスタッキング。

2021年6月17日木曜日

根尾谷の天の川(6月10日)

 
今年も夜半過ぎには天の川が天頂を横切るようになりました。うすずみ桜で有名な根尾谷の美しい天の川をモザイクで紹介します。画像処理を急いだので少し見苦しい出来栄えとなったのが残念です。左側が北です。撮影機材と方法:サムヤン(24㎜、F1.4)レンズを装着したキャノンEOS6D(Seo-SP4)カメラをケンコースカイメモSで自動ガイド。ISO1600, 露出45秒。撮影日時:2021年6月10日2時11分~26分。

2021年6月12日土曜日

アレイ状星雲(M27)(6月9日)

 M27は、夏の大三角の中に位置する有名な惑星状星雲で形が鉄亜鈴に似ていることからアレイ状星雲と呼ばれます。3000~4000年前に星が爆発し周辺に広がったガスが輝いている状態です。青い海に赤い大陸が広がる丸い地球儀のようにもみえます。FC100DLの主焦点(900㎜)で撮影し、さらにトリミングしました。撮影機材と条件:タカハシFC100DL (D100mm, FL900mm) 直接焦点, キャノンEOS6D (HKIR) ISO6400, 露出2分, QBPフィルター, セレストロンAdVX赤道儀ノータッチガイド。ステライメージ9で10枚スタック、Photoshop CC等で画像処理。撮影日時:2021年6月9日22時48分~23時18分。
 



2021年6月11日金曜日

M20(三裂星雲)とM8(干潟星雲)+猫の手星雲(6月10日)

猫の手+干潟星雲の周辺です。天の川のスターダストと暗黒星雲が複雑に入り乱れています。。上側(北)のM20は赤い三裂星雲とそれを上から取り囲む青い星雲のコントラストがとても美しくて印象的です。撮影機材と方法:タカハシFS60CB (D60mm, FL250mm), キャノンEOS6D (SeoSP4),ISO3200,露出2分, スカイウオッチャーEQ3赤道儀ノータッチガイド。撮影日時:2021年6月10日0時27分~46分。

2021年6月10日木曜日

千潟星雲(M8)と猫の手星雲(6月10日)

久しぶりにうすずみ温泉へ、梅雨の合間の不安定を覚悟して出かけましたが、予想外によく晴れてくれました。うすずみは南の空が明るくこれが欠点なのですが、QBPフィルターでカバーして干潟星雲(M8)(右側)とその西側に伸びる「猫の手星雲」を撮影しました。できるだけ大きな像を得るためにレデューサーは使わず、FC100DLの主焦点(D300mm, FL900mm)で撮像しています。画像はほぼトリミングなしです。撮影機材、方法:タカハシFC100DL直接焦点、キャノンEOS6D (HKIR), ISO6400, 露出120秒、セレステロンAdVX赤道儀ノータッチガイド、Deep Sky Stacker (DSS)で14枚をスタッキング。撮影日時:2021年6月10日0時8分~1時50分。

2021年6月5日土曜日

南極付近のデモナックスとスコット(4月20日)(天文ガイド7月号に掲載)

5月号に続く秤動域の地形」として「観測写真の部」で紹介されました。
【天文ガイドのコメント】5月号p146の西隣です。右の欠け際に見えているクルツィウス付近が5月号の画像と重複しているので、相対的な位置関係や南北方向の秤動の違いがわかります。秤動域はおもしろいので、惑星撮影並みの長焦点で撮影してみてください。

【撮影機材と撮影条件】英オライオンVX300-S(D300mm, FL1200mm F4 ニュートン式反射)  テレビューパラコアタイプ2, パワーメイト 5 x (合成F20), バーダー IR685パスフィルター, ケンコーEQ6PRO赤道儀、ZWO ASI183MM モノクロCMOSカメラ 30秒間に動画撮影した300コマをスタック処理、Autostakkert!3ほかで画像処理、キャノンPIXUS PRO-10S出力

【撮影日時】2021年4月20日19時37分05秒 【撮影地】岐阜市