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2017年12月31日日曜日

12月30日の月(月齢12.1)

12月30日の月(月齢12.1)です。列島が移動性高気圧の勢力圏にあって比較的安定したシーイングとなった昨晩の月です。
2017年12月30日18時19分~25分。ASI 1740MMカメラによる30秒間の動画4件の静止画のモザイク。

2017年12月27日水曜日

こぐま座流星群(12月21~22日)

 こぐま座流星群(極大12月23日)は今年最後の流星群です(地平寄りの☆印が放射点)。21日19時30分~22日02時頃まで計6時間半にわたって北天をインターバル(タイムラプス)撮影しました。暗いながら撮影された流星が3個(画像中Nos 1-3)あり、うち1個(No.2)は非特異的な、2個(No.1, 3)はこぐま座流星と思われます。すなわち2個/6.5時間ですが全天ではこの何倍か出現しているので、全天では1時間に1個くらいの出現かと考えられます。こぐま座流星群はもともと極大時でも3から5個と出現数が少なく、また21日は極大2日前なので出現数はこんな程度かと思います。23日の極大日は悪天でした。
北天のインターバル撮影(18㎜, F4.5, EOS x7i, ISO3200, 露出29秒、インターバル1秒)、スカイメモSで追尾。流星が出現した3つの画像をコンポジットした。うすずみ温泉四季菜館駐車場にて。

2017年12月18日月曜日

ふたご座流星群まとめ(12月13日)

 12月14日も極大に近くてチャンスでしたが全面的な曇り空で観測不能でした。そこで13日に画像で撮れた7個の流星のうち6個(1個は暗くて短いため略)を掲載します。
拡大率同じ。画像中に示したのは露出開始時刻で流星出現時刻ではありません。

2017年12月14日木曜日

ふたご座流星群(12月13日)

 ふたご座流星群は12月14日15時に極大が予想されており、13日と14日に出現が期待されています。比較的出現が安定していて数もまずまずということで期待値の高い流星群です。天気予報では曇りのはずでしたが夕方から快晴となり、月も朝方まで昇ってこないという絶好のコンディションとなりました。見れるとは思っていなかったので全く撮影準備はしておらず、バタバタと走り回ってカメラを夜空に向けたのは22時半過ぎでした。幸い自宅は岐阜市の北部にあり透明度が高ければ5等星が見える環境にあるため流星群は自宅の玄関先から見ることが最近多くなっています。体が冷えたらこたつがあるというのが最大のメリットです。
 撮影用カメラは1台(キャノンEOS kiss x7i, 24mm, F4.0, ISO1600)としオリオン座周辺に的を絞り、22時45分から02時頃まで300枚ほどインターバル撮影(露出30秒、インターバル5秒)。眼視で10個(内3個は非ふたご座、90分間)、カメラで7個(内3個は非ふたご座)を認めました。眼視と写真両方で確認できたのは1個です。
 以下に、ふたご座流星群2個を掲載します。右側に流星部分を拡大。
撮影:2017年12月13日23時20分
撮影:2017年12月14日01時50分 中央右上の星はプロキオン

2017年12月13日水曜日

月面「アルプス山脈とコーカサス山脈が交差するあたり」(8月13日)

今朝(13日)岐阜で初雪がありました。積もる程ではありませんが冬型気圧配置が強く、悪天候が続くようです。この先もしばらく撮影は無理でしょう。夏にペルセウス座流星群を見ながら撮影した月の拡大写真を掲載することにします。天文雑誌に選外となったものですが多少なりとも良さを感じて戴ければ幸いです。アルプス谷(アルプス山脈のひっかき傷)の底の小さなクレーターや谷、アリストテレス(右上)の外輪山(リム)周囲の線状構造などが見どころです。
オライオンVX12(D300mm, FL1200mm)+ テレビュー社パワーメイト5x(合成6000mm, F20)、ZWO社 ASI174MMカメラで動画撮影(約400フレーム)。Autostakkert!2でスタッキング後、RegiStax6でウエブレット処理。ステライメージ6で画像復元処理。Photoshop CCで画像調整。2017年8月13日02時08分31秒から30秒露出。

2017年12月5日火曜日

天の川に埋もれるカシオペア座(11月21日)

 
秋の天の川の中心カシオペア座。アンドロメダ銀河とともに天頂付近まで昇りつめてMの字になっています。天の川銀河とアンドロメダ銀河の競演とも言えましょう。

キャノンズームレンズ18-55㎜の24㎜で、EOS kiss x7i (IR換装), ISO3200, F5, 露出2分x4枚コンポジット。2017年11月21日20時06分。


昇るぎょしゃ座(11月21日)

 山の端から昇るぎょしゃ座です。にじみフィルター(ケンコーソフトンA)装着なので明るい星は大きく写り、眼で見たままの雰囲気が出ています。少しゆがんだ五角形、明るいカペラ、3つの散開星団(M36, 37, 38)に勾玉星雲など、見どころ沢山です。キャノンズームレンズ18-55㎜の24㎜で、EOS kiss x7i (IR換装), ISO3200, F5, 露出2分x4枚コンポジット。2017年11月21日20時29分。

2017年11月25日土曜日

今日の月(11月25日)

 ほぼ一ヶ月ぶりでしかも上弦近くでたくさん見どころがあり期待していたのですが、シーイングは今一つで、基本的に拡大撮影はあきらめました。月全体象と拡大画像1枚で即ブログ公開としました。
今夜の月全体像(右が南)
Orion VX12 (D30cm, f120cm)直接焦点。 2017年11月25日16時43分。

アルタイ断崖
480㎞に及ぶアルタイ断崖の高さは1000m程度とのこと。地球では考えられないほどの巨大な構造です。ちなみに断崖の端にあるクレーターにはピッコロミニというかわいい名前がついています。場所はこの画像を反時計回りに90度回してから全体像で探してみてください。x5バーローレンズで拡大。2017年11月25日17時34分。

2017年11月24日金曜日

自動撮影した秋の天の川(11月21日)

 薄明が終わる頃、北の空に秋の天の川が流れています。天の川全体を撮影しようとすると超短焦点レンズの1枚撮りかモザイク仕上げになります。モザイクは簡単そうに思えますが構図決めが難しくて満足に出来たためしがありません。しかしそれを簡単にこなしてくれる強い味方が現れました。アストロアーツから発売されている撮影用ソフト、ステラショットです。ここ2, 3ヶ月ほど、ステラショット導入のための準備やテストを重ねようやく使えるようになり天の川を撮ってみました。画像が重いからか全体モザイクはサーバーに拒否されるのでケフェウスからペルセウス座までを掲載します。
キャノンEOS kiss x7i, ISO3200, 露出2分 x 4枚コンポジット, ICEでモザイク化。EQ3赤道儀ノータッチガイド。うすずみ温泉駐車場。2017年11月21日。




2017年11月19日日曜日

夜明けのオリオン(10月18日)

 10月17日は前2項の画像を撮影したあとも素晴らしい星空が続きついに18日の薄明を迎えました。オリオン座は南中を過ぎつつも高い空にあり、最後のカメラを向けました。南低くたなびく雲がアクセントとなってくれました。
2017年10月18日5時5分。EOS kiss x5 (IR非換装) F9, ISO1600, 露出1分。IR非換装カメラのため赤い星雲の写りが悪い。

サドル付近の赤い星雲(10月17日)

はくちょう座γ星のサドル周辺には赤い星雲が広がっています。近くのデネブ周辺にも北米星雲やペリカン星雲が分布しているので、この辺りは赤い星雲の宝庫です。赤色を強調した画像にしてみました。
 FC-100DL (f=590 mm) 直接焦点。EOS6D ISO 3200, 露出3分x 4枚コンポジット。201710172224分。うすずみ温泉駐車場にて。

ケフェウス座の散光星雲 IC1396(10月17日)

 IC1396はケフェウス座の大きな赤い星雲です。ガーネットスターと呼ばれる赤い星がすぐ近くにあります。星雲内部には多くの暗黒星雲が走っており、中央下には「象の鼻」と呼ばれる暗黒星雲 (vdB142)(↓↓で示す)があります。 FC-100DL (f=590 mm) 直接焦点。EOS6D ISO 3200, 露出3分x 6枚。201710172327分。うすずみ温泉駐車場にて。

2017年11月11日土曜日

「星ナビ」に掲載されました !!(11月5日)

 月刊天文雑誌「星ナビ」12月号の星ナビギャラリー(101ページ)に下の月面写真、「ヒギヌス谷、トリスネッカー谷付近」が掲載されました。天文雑誌(天文ガイドと星ナビ)にはいずれも「読者の天体写真紹介ページ」がありますが、レベルが高く自身の未熟さを悟る場でもあります。しかしこれを目標に努力することが技術の向上やセンスを磨くことにつながると信じ、6月ごろから応募を始めました。なかなか結果が出ませんでしたが今回運よく採択して戴きました。今後の励みにしたいと思います。
ヒギヌス谷、トレスネッカー谷付近 オライオンVX12(D300mm, FL1200mm) + テレビュー社パワーメイト5x (合成6000mm, F20), ASI174MMで30秒間動画撮影 (約470コマ), 2017年4月4日20時59分 
(雑誌掲載後も著作権は作者に属する)

2017年11月8日水曜日

中央火口列の陰影(4月4日、月齢7.4)

右側の3連火口(下から上へプトレメウス、アルフォンスス、アルザッケル)とプトレメウスの左隣のアルバテグニウスは、中央火口列クレーター群に属するクレーターです。上弦の月にあって、アルバテグニウスは少し前に、プトレメウスはちょうど今、アルフォンススとアルザッケルはもう少しあとに夜明けを迎えるところです。微細構造としては、アルバテグニウスの中央火口丘の頂上に小さなクレーターが認識され、プトレメウスのクレーター底にはしわ模様や浅い小クレーターの凹凸が浮かび上がっており、まさに夜明けの躍動感を感じます。2017年4月4日20時54分の撮影。撮影条件は前項と同じです。

コペルニクスとカルパチア山脈(9月14日、月齢23.0)

コペルニクスは月の中央部に位置する孤峰で、周囲には成因に関わると考えられる複雑な構造が散在しています。コペルニクスの上側に広がるひだのような構造はカルパチア山脈です。右上のエラトステネスクレーターとの間にはみみずばれのような峡谷・溝が南北に伸びています。コペルニクスは直径の割に外輪山が高いためクレーター内に太陽光が差し込む時間は短いのですが、撮影時はこのタイミングをものにできました。
Orion VX12 (30cm, f=120cm) にプレビューバーロレンズ5 x 拡大。ASI 174MM CMOSカメラで30秒間動画撮影。スタック、ウエブレット解析など。 2017年9月14日04時57分。自宅にて。

2017年11月1日水曜日

M81とM82(10月26日)

朝方には北斗七星が昇ってくるようになりました。このおおぐま座のあたりは系外銀河の宝庫ですが、その中でも先駆けて高く昇るのは、M81とM82です。トリミングで拡大し、Nik Collectionツールで処理してみました。星間をただよう反射星雲がうっすらと見えています。
2017年10月26日03時48分。
FC100DL直焦点。EOS6D,  ISO3200, 露出3分 x 5枚コンポジット。

2017年10月29日日曜日

エイサスエスエヌ(ASASSN)彗星(C/2017 O1)(10月26日)

 ここしばらく明るい彗星が出現していないのが寂しいところです。この彗星は、All-Sky Automated Survey for Supernovae (ASASSN)という超新星探索機構がこの7月に発見した彗星です。8等星で現在見えている彗星の中では最も明るいものです。この画像では明確ではありませんが短い尾の情報があります。彗星らしい青緑色のコマが顕著です。
2017年10月26日01時29分。ISO3200, 露出3分。存在をわかりやすくするためコンポジットしていない1枚画像を掲載。FC-100DL (f=590mm), EOS6D。下は彗星部分の拡大画像。

2017年10月28日土曜日

馬頭星雲と燃える木星雲(9月26日)

夜半過ぎには冬の星座が南中する時期となりました。少し前の撮影ですが、冬の定番の一つをご紹介します。「馬頭星雲と燃える木」星雲です。オリオン座三ツ星の東側のアルニタクが明るいため視野内にゴーストが出ることがあります。そのゴーストをトリミングしたため馬頭の右側がやや寸詰まりになってしまいました。
撮影:タカハシFC100-DL屈折(f=590mm),  SWのEQ3赤道儀をM-genでオートガイド。2017年9月26日03時58分、ISO3200, 露出3分x6枚コンポジット。

2017年10月23日月曜日

白鳥座まゆ星雲(IC5146)(10月17日)

白鳥座のまゆ星雲は小さくて撮影しづらい対象です。フルサイズそのままと拡大画像を掲載します。弱拡画像では、星雲の周りを取り囲みながら一方向に長く伸びた暗黒体が顕著です。まるでまゆ星雲が星を蹴散らして銀河の中に入り込んだかのように見えます。強拡大では、中心部の赤い散光星雲とその周りを白っぽい反射星雲が取り囲んでいるのがわかります。  
撮影:2017年10月17日22時55分からISO3200, 露出3分。7枚コンポジット。FC-100DL (f=590mm), EOS-6D(Seo)

2017年10月21日土曜日

コーン星雲・クリスマスツリー星団・キツネの毛皮星雲(NGC2264)(10月18日)

  かたつむり星雲と隣り合わせにNGC2264があり、コーン(円錐)星雲、クリスマスツリー星団およびキツネの毛皮星雲から成っています。複数のコンポーネントをあわせて一つのNGC番号としている点は異例です。コーン星雲は、冷えた水素による暗黒星雲で円錐形なのでこの名があります。クリスマスツリー星団はきらびやかな星と星雲がそのような形をしているのでこう呼ばれています。キツネの毛皮星雲はこの画像では十分に捉えられていませんが、やはりその様子がキツネの毛皮に似ていることからそう呼ばれています。近くにはロケットのような形をした、「ハッブルの変光星雲(NGC2261)」が見えています。撮影:2017年10月18日04時23分。ISO3200, 露出1分の画像を3枚コンポジット。うすずみ温泉にて。







2017年10月20日金曜日

かたつむり星雲(IC2169, IC445, NGC2245, NGC2247)(10月18日)

 いっかくじゅう座のかたつむり星雲です。かたつむりの殻になるIC2169は青色が印象的な星雲でとても目立ちます。これに比べると目になるNGC2245、NGC2247や胴体部分にあるIC445は青いけれど小さな星雲です。この画像は、薄明の直前に大あわてで撮影しました。次回再チャレンジします。2017年10月18日04時34分。ISO6400, 露出1分。3枚コンポ。うすずみ温泉にて。

2017年10月19日木曜日

北アメリカ星雲(NGC7000)とペリカン星雲(IC5067-5070)(9月25日)

白鳥座デネブの近くにある北アメリカ星雲とペリカン星雲はいずれもその形から名称が彷彿とされる。上方に北アメリカ、下方にペリカンである。
2017年9月25日21時52分。タカハシFC-100DL直接焦点。キャノンEOS6D(IR換装)

2017年10月17日火曜日

ぎょしゃ座勾玉星雲(IC405)9月26日

  ぎょしゃ座の五角形の中に広がる赤い星雲二つ(IC405, IC410)。大きい方(IC405)は下向きの鍵型をしておりその形から勾玉(まがたま)星雲と呼ばれています。古代、装飾に使われたあの勾玉です。この画像はまだまだ露出不足で勾玉の雰囲気が出ていません。今後の課題です。
2017年9月26日00時48分から3分露出(ISO3200)で撮影した6枚をコンポジット。うすずみ温泉駐車場にて。

2017年10月16日月曜日

「すばる星団」(プレアデス星団、M45)(9月26日)

清少納言の枕草子の一節に、「星はすばる、ひこぼし、ゆうづつ、よばい星、少しをかし。尾だになからましかば、まいて。」という記述があります。面白いとしたのは「すばる」のほか、彦星、宵の金星と流星です。流星は尾がなければもっといい、と続けています。「すばる」を一番に挙げているので清少納言に強い思い入れがあったと推定されます。私も中学生の頃、夜空を眺めていて「あれはなんだろう?」と興味をもった最初の天体でした。「すばる」は和名で、一般的にはプレアデス星団と呼ばれ、メシエ番号M45です。おうし座にあり、晩秋から初冬の夕方の東の空にコチャコチャと星が集まった愛らしい姿を肉眼で見ることができます。距離は410光年、若い星の集団で星雲に包まれています。画像からは星団の周囲にも広く淡い星雲が広がっていることがわかります。

2017年9月26日01時42分から3分露出(ISO3200)で撮影
した6枚をコンポジット。

2017年10月14日土曜日

魔女の横顔星雲(IC2118)(9月26日)

オリオン座の西に位置するエリダヌス座にある反射星雲で、その形から「魔女の横顔星雲」と呼ばれています。画面左下にオリオン座の輝星リゲルがあり、40光年も離れたリゲルの光を反射している非常に淡い星雲です。魔女の横顔わかりますか?
2017年9月26日03時21分からISO3200, 露出3分x6枚コンポジット。うすずみ温泉駐車場にて。

ばら星雲(9月26日)

引き続き冬の看板、ばら星雲です。撮影したのは9月末。薄明まではまだ少し間があるけど何となく朝を感じ始める頃オリオン座が南天高くかかります。冬の大三角、ベテルギュースとプロキオンの間に位置するばら星雲は絶好の撮影対象です。タカハシのフローライト屈折でどうしても撮りたい天体の一つでした。シャープな星像は期待通りです。
2017年9月26日02時44分から露出3分x6枚コンポジット。画像処理後トリミング。   

2017年10月11日水曜日

オリオン大星雲(M42)(9月26日)

 夏の星座である白鳥座の網状星雲の次に冬の代名詞でもあるオリオン座の大星雲を掲げるのは、いささか季節感が乱れていると言われるかもしれません。しかし今は秋、一晩で両方を見ることができます。肉眼で見える星雲といえばアンドロメダ銀河とこのオリオン大星雲ですが宇宙での存在様式は全く異なります。オリオン大星雲は天の川銀河のガス体が星に照らされている散光星雲で、地球からの距離は1300光年、直径は20光年です。新しい星が誕生する場所でもあります。
撮影:2017年9月26日02時01分~29分。ISO3200, 露出10秒、30秒、2分(各2枚)をコンポジット。FC-100DL, EOS-6D。
淡い星雲が星雲周囲に広がっていることがわかります。

2017年10月9日月曜日

白鳥座網状星雲(NGC6992-5, NGC6960)(9月25日)

 白鳥座網状星雲(NGC6992-5, NGC6960)は、数万年前の超新星爆発で噴出したガスが広がっていく様を示していると考えられています。左右に分かれて広がるNGC6992-5とNGC6960の細長い星雲が主体ですが、その間にも淡い星雲が分布しています。その全体像をタカハシFC-100DL,f590㎜の視野いっぱいに捉えました。撮影:2017年9月25日22時58分。

2017年10月8日日曜日

プラトーとアルプス谷(8月13日)

下弦頃の月は夜明け前に好シーイングが期待できます。ペルセウス流星群極大の時刻に昇ってきた月は流星群観察には邪魔ものでしたがシーイングは良好でした。この8月13日に撮影した月面の名所を紹介します。
プラトーとアルプス谷
プラトー内部の小クレーターやアルプス谷の内部の小溝などは好シーイングでないと撮れない微細な地形です。2017年8月13日02時10分36秒、自宅にて。Orion VX12 (30cm, 1200mm) の焦点距離をテレビュー社で5倍に引き伸ばし、ASI744MCカメラで30秒間動画撮影。約500コマをAutoStakkert!2でスタック、RegiStax 6でウエブレット処理し、ステライメージ 6で画像復元処理。

プトレメウス火口列とアルバテグニウス
個性豊かな中央部クレーター群です。内部の小クレーターや小溝が良く写りました。2017年8月13日01時50分17秒。撮影方法、画像処理は上に同じ。2枚の画像をモザイク合成。

2017年10月6日金曜日

カシオペア座のバブル星雲(NGC7635)付近(9月24日)

 バブル星雲(NGC7635)とその周辺です。バブル星雲はシャボン玉の泡のような構造を持つ散光星雲です。近くには散開星団M52と散光星雲NGC281があります。また画像からこの領域には赤い散光星雲が薄く広がっていることがわかります。







中秋の名月(10月4日)

 10月4日は中秋の名月だとマスコミが取り上げています。特に関心はないのですが、東の空から昇ってきたばかりの月が車窓からくっきりと見えたので撮影する気になりました。これまで中秋の名月=満月だと思い込んでいました。しかし実際は月齢13.3、いわゆる十三夜の月でした。調べてみると、中秋の名月とは旧暦8月15日の月のことを指すそうで、満月ではなく1、2日ずれることも多いそうです。この時期の満月頃の月は角度的に見やすく(天頂などではなく)空気が澄んでいるから、というのがこの時期に月を愛でる理由のようです。
2017年10月4日21時57分、Orion VX12直接焦点画像4枚をモザイク合成したもの、岐阜市内の自宅にて。拡大率が小さくて精細な構造を認識できないのが残念。

2017年10月4日水曜日

ハート星雲(IC1805)9月25日(24日深夜)

  カシオペア座にある大きな星雲です。少しゆがんだハートの形をしているのでこの名で呼ばれています。このブログでも12回紹介していますがこれまでにない解像度で捉えることができました。すぐ隣に胎児(ソウル)星雲があり、一緒に撮影されることも多いようですがいずれも大きい星雲なので今回の焦点距離では一方しか入りません。胎児星雲は後日紹介します。
Takahashi FL-100DLreducer 590mm)直接焦点。キャノンEOS 6D (IR換装), ISO3200, 露出4分x6枚コンポジット。Skywatcher EQ3赤道儀をM-genでオートガイド2017925002分~53Nik Collection CEP4にてディティール強調(デ25%,50%,50%




2017年9月30日土曜日

アンドロメダ銀河の Color Efex Pro4 処理(9月24日)

3日前にとりあえず掲載した9月24日撮影のアンドロメダ銀河について、コンポジットのやり直しとNik Collectionの Color Efex Pro4(CEP)によるディテール強調を施してみました。3分(3枚)または4分(5枚)露出した8枚をコンポジット処理し、明暗・コントラストで画像を整えたのち、CEP処理(ディティール35%、コントラスト60%、彩度50%)しました。撮影条件は前回掲載分と同じです。CEP処理としては中位ですが腕がより明瞭に表現されていることがわかります。

さんかく座 M33渦巻銀河(9月24日)

FC-100DLで初撮影した星雲の第2弾です。M33は天の川銀河、アンドロメダ銀河と同じグループに属する我々に最も近い銀河で、距離はアンドロメダ銀河の230万光年とほぼ同じ250万光年です。見かけの大きさはM31に次いで大きく満月の2倍くらいもあります。銀河の周囲に見える赤い斑点は発達した散光星雲だと考えられています。まるで赤い宝石をちりばめた王冠のようですね。

Takahashi FL-100DLreducer 590mm)直接焦点。キャノンEOS 6D (IR換装), ISO3200, 露出4分x4枚コンポジット。SkywatcherEQ3赤道儀にM-genでオートガイド。20179242257分~2314分。Nik Collection CEP4にてディティール強調(デ30%,コ60%,彩50%


2017年9月28日木曜日

XV文字のない上弦の月?(9月28日)

今夜は上弦の月。ときにすじ雲に遮られながら南の低空で明るく輝いていました。高度が低いこともありシーイングが今一つで拡大撮影は無理でした。先月の上弦(8月28日)では欠け際にXやV文字が見えたことを本ブログで紹介しましたが、今回はどうだったのでしょうか。比べてみると丸印で囲んだところが文字に見えていたところです。タイミングを少し過ぎているようですが文字らしきものは見えていました。むしろ文字の種明かしをしてくれているようですね。
2017年9月28日17時50分~51分30秒に月を3分割して撮影した30秒の動画を静止画とし、1枚にモザイク合成。Orion VX12反射望遠鏡(30㎝)で撮影。自宅にて。

2017年9月27日水曜日

フローライト屈折望遠鏡(タカハシFC-100DL)のファーストライト(9月24日)

  まれにみる悪天続きでタカハシ製10㎝フローライト屈折望遠鏡(FC-100DL)のファーストライトがなかなかできませんでした。しかし9月24日と25日の夜は二晩続きで快晴となり、いよいよチャンス到来です。焦点距離900㎜のところレデューサーで590㎜(F5.9)に短縮して使いました。一言で言えば、星像のシャープさと周辺収差の少なさは期待通りで、初回からたくさんの素晴らしい画像を得ることができました。今回はアンドロメダ銀河だけを掲載します。他は後日掲載致します。
アンドロメダ銀河
高橋製作所のフローライトFC-100DL(レデューサーで590㎜、F5.9)の直接焦点像をキャノンEOS-6D(IR換装済)で撮影(ISO3200, 露出4分)。撮像8枚をコンポジット。周辺減光部分はトリミングした。スカイウオッチャーEQ3GOTOをM-genでオートガイド。 2017年9月24日22時10分、うすずみ温泉駐車場にて。

2017年9月26日火曜日

夏の大三角(9月24日)

本当に久しぶりの夜通しの星空でした。うすずみ温泉での前回の撮影は6月15日ですからほぼ100日ぶりです。その間に秋は深まり、夏の星座と天の川は夕方こそ華やかに天頂を彩りますが、夜更けには西に傾き、東の空にはおうし座のすばるやぎょしゃ座のカペラといった冬の先遣隊が顔を覗かせてきます。下の一枚で西に傾いたこの頃の天の川をみてください。
はくちょう座のデネブやサドル周辺の赤い銀河が目立ちます。夏には南北方向にかかっていた天の川は東西方向に変わります。2017年9月25日0時00分うすずみ温泉にて。EOS 7iカメラ(18mm, F5)で撮影の1枚画像。露出2分。Nik collection、Color Efex Pro4による強調処理を軽く行った。

2017年9月23日土曜日

アルキメデス周辺、デランデル周辺の拡大画像(8月13日)

月面専用サイトの様相を呈してきました。ここのところ月以外の天体撮影をしていません。以下は8月に撮影したものですが丁寧な画像処理で細部が見えています。(下が北)

 アルキメデス、アリスティルス周辺
月面北部の名所の一つ。画面左側に、上からアペニン山脈、コーカサス山脈が走っています。2017813020350秒 727フレーム/30秒。
撮影条件:オライオンVX12(D30㎝, FL120cm)反射望遠鏡に5xバローレンズで拡大撮影。ZASI 174MMカメラ(ZWO社)で30秒間動画撮影。RegiStax 6でウエブレット処理し、ステライメージ 6で画像復元処理。

デランデル、ヴァルター付近
南部山岳地帯の北辺あたり。デランデル(中央右側)はいろいろなタイプの小クレーターを含むだだっ広いクレーター。20178130222分 1762フレーム/30秒。撮影方法は上に同じ。

2017年9月20日水曜日

いも掘りはいつ?(9月19日)

 この新月期も天候不順が続き星空が戻ってきません。しかし月日は進み、サツマイモ(安納いも)のつるが畑中に広がってきています。多少「つるぼけ」の恐れがあるのでつるを短く刈りました。安納いもは植えてから120日で収穫できるとのことなので試掘してみましたがまだ小振りだったので10月末頃まで置くことにしました。豊作を期待しています。
他の夏野菜はピーマン以外は終了していますが、そのあとにサツマイモが広がっています。

2017年9月6日水曜日

南部のクラビウス、マギヌス、ロンゴモンタヌスとティコ(6月17日)

  下弦の頃の月面南部、クラビウス、マギヌス、ロンゴモンタヌスとティコの4つのクレーターを同一画面に収めました。これらのクレーターは実に個性的でしかもまとまっていて月面で最も人気のスポットだと思います。月を周回する宇宙船から見ているような気持ちになりますね。
 5月19日撮影(8月22日掲載)のものとほぼ同じ構図です。シーイングがやや良かった分だけ解像度が高いようです。
 2017年6月17日03時27分から30秒間の連続動画から作製した静止画3枚をモザイク合成した。拡大撮影の方法は前項と同じ。


雨の海とその周辺(6月17日)

雨の海は、北側をプラトーやアルプス山脈や虹の入江で囲まれ、東側にはコーカサス山脈、アルキメデスやアルスティルス、南側にはアペニン山脈、エラトステネス、コペルニクスが位置取りしています。西側にはアリスタルコスがあり嵐の大洋とつながっています。このように雨の海は有名な地形やクレーターが多くちりばめられた大きくて美しい海です。画像では、日没を控えて海の中央部分の小さなクレーターがくっきり浮かび上がっています。
 2017年6月17日03時57分から30秒間の動画を連続撮影しそれぞれ静止画とした。うち静止画21枚をImage Composite Editorで1枚にモザイク合成した。撮影方法は前項と同じ。

2017年9月5日火曜日

欠け際の中央火口列シルエット(6月17日)

長い間天候不順が続いていましたがここ数日は少し秋めいてきて、実に久しぶりに快晴の夜がありました。しかしこんなときに限って上弦過ぎの月が居座って遠征もできず、シーイングは最悪で月面撮影もままならず、でした。そこで少し前の6月の下弦頃の月面拡大画像を紹介します。このときのシーイングはまずまずでした。

欠け際の中央火口列シルエット
6月17日3時17分から連続で30秒間の動画を9枚撮影し、画像処理で得られた静止画像をImage Composite Editorでモザイク合成したもの。夕日を受けて各クレーターの外輪山や中央丘がクレーター底に影を落としています。プトレメウスやアルフォンススのクレーター底のしわ模様や、ヴァルターの外輪山の隙間から夕日が中央丘を照らし出す風景も印象的です。これらシルエットを強調するため画像全体を硬めに明るくしています。
 撮影条件:オライオンVX12(D30㎝, FL120cm)反射望遠鏡に5xバローレンズで拡大撮影。ZASI 174MMカメラ(ZWO社)で30秒間動画撮影。動画約500コマをAutoStakkert!2でスタック、RegiStax 6でウエブレット処理し、ステライメージ 6で画像復元処理。