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2018年1月28日日曜日

夕暮れのアペニン山脈とクラビウス(月齢23.1、2017年9月14日)

 昨年9月撮影の月齢23.1の月ですが夕暮れの名所を2点紹介します。アペニン山脈(上)とクラビウスクレーター(下)です。シーイングは中くらいで解像度は今一つでしたが、夕暮れの美しい姿を見せています。見慣れた風景にするため南北設定を変えています。
アルプス山脈とエラトステネス:視野外の左下にはコペルニクス。2017年9月14日04時54分。上が北。

クラビウスとロンゴモンタヌス:クラビウス内の小クレーターが日没を迎えています。2017年9月14日05時15分。上が南。

2018年1月20日土曜日

すばる星団(プレアデス、M45)(1月13日)

  FC100DL (f=590mm)で撮ったすばる(プレアデス)星団は1月9日にアップしていますが、その半分の焦点距離で撮影(FS60CB/255mm)したものを掲載します。すばるは青白い星雲に包まれた若い星々の集団ですがその外側の空間にも淡い分子雲が広がっています。FS60CB鏡筒はフラットナーで374mm (F6.2)、レデューサーで255mm F4.2)と二種類の短い焦点が使えるので広がりのある天体の撮影に向いています。長く尾を引く彗星など格好の対象ではないでしょうか。ラブジョイ以来もう2年ほど明るい彗星は出現していません。待ち遠しいかぎりです。
撮影条件は前項と同じ。2018年1月13日20時00分から。11枚コンポジット。総露出時間33分。

馬頭星雲、燃える木星雲(1月13日)

 今年はじめてうすずみ温泉へプチ遠征しました。画像は馬頭星雲と燃える木星雲で、新規購入したタカハシのFS-60CBフローライト屈折のファーストライトです。やや透明度が悪く、輝星にハレーションがでてしまいました。燃える木星雲に接している輝星はオリオン座三ツ星の左端の星です。コンディションを考えるとまずまずの出来かと思いますが透明度の良い日にまた挑戦したいと思います。

Skywatcher EQ3に搭載したFS60CB鏡筒(レデューサーで255mm、F4.2)とキャノンEOS 60D (ハヤタカメラIR換装) で直接焦点撮影。ISO3200, 露出3分。ステラショットで導入と撮影を行い、QHY5LII CCDカメラ/PHD2ガイディングシステムで自動ガイドした。 2018年1月13日20時55分から。20枚をコンポジット、ステライメージ、Photoshop CCで画像処理。総露出時間60分。

2018年1月18日木曜日

北天の系外銀河(M81, M82, M106, M108)(12月22日)

 深夜に北斗七星が昇ってくると春の気配を感じます。おおぐま座、りょうけん座あたりは系外銀河の宝庫で例年今頃にブログで紹介するのが恒例となっています。本格的にはこれからの対象ですが、年末にクイック撮影したものをいくつか紹介します。メインの銀河の背景には小さな銀河が多数見えています。共通の撮影条件:タカハシFC100DL(レデューサー、f=590mm, F5.9)、キャノンEOS 6D (ISO6400, 露出1分、うすずみ温泉にて) 

1)M81+M82+NGC3077 撮影日時:2017年12月22日02時05分~、4枚コンポ。
   

2) M108+M97 
 M97はふくろう星雲と呼ばれる銀河系内散光星雲(惑星状星雲)でたまたま系外銀河のM108と同じ方角にみえます。撮影日時:2017年12月22日02時42分~、8枚コンポ。

3) M106  撮影日時:2017年12月22日04時01分~、6枚コンポ。


2018年1月14日日曜日

おとめ座の銀河団 -マルカリアンの銀河鎖- (12月21日)

春は系外銀河の季節。しし座・おとめ座・かみのけ座の方向とおおぐま座・りょうけん座の方向が注目されます。いずれも天の川銀河の円盤と直角方向になり天の川銀河に邪魔されずに遠くの宇宙が見える穴のような場所です。まず掲載するのはおとめ座にある、複数の銀河がカーブして鎖のようにつながった「アルカリアンの銀河鎖」(発見者の名前)で数千万光年離れています。わかるものはMとNGC番号を示しましたが不明の銀河も多数あります。これからがシーズンですのでもっと良い画像を狙います。
タカハシFC100DL+レデューサー(f=590mm, F5.9)、キャノンEOS 6D (ISO6400, 1分x6枚コンポ) 2017年12月22日04時37分~。

2018年1月13日土曜日

M78とバーナードループ(12月22日)

 1月7日に掲載したオリオン座の一角に小さく写っていますが、今回はFC100で拡大撮影したM78とバーナードループの一部です。M78はその周辺の暗黒星雲と外側の淡い青白い星雲が見どころです。バーナードループはオリオン座の左半分に赤い半円を成しており、このあたりはその北端になります。カリフォルニア星雲と形が似ていますね。この構図ははじめての撮影で、期待以上にHαの赤いバンドが鮮明でした。
2017年12月22日02時19分~。FC100DL(590mm)直接焦点、キャノンEOS kiss x5iにキャノン 55-200mmズームレンズ(55mm, F5で使用), ISO6400, 1分x3枚コンポ。Nik Collection処理。 

2018年1月11日木曜日

月齢23.6の月(2018年1月11日)

今朝(1月11日)5時頃目が覚めて東の空を見ると月と木星と火星が並んでいました。珍しい光景で星景写真にはうってつけでしたが準備不足であきらめました。一方、いつもより星のまたたきが弱いように思えたので好シーイングを期待して30㎝鏡筒で月と木星を見ましたが期待した程ではなく撮ったのはこの月の全体画像1枚だけになりました。嵐の大洋が半分を占める美しい月です。 

月齢23.6の月(左)と、月、木星と火星が並ぶ図(右:ステラナビより)
月の撮影時刻:2018年1月11日05時13分



2018年1月10日水曜日

月齢18.6の月(2018年1月6日)

 2018年はじめての画像です。年末年始は冬型の天候が続き風が強く、シーイングは最悪でした。しかし1月5日から6日にかけては一時的に改善したので月を撮影しました。下弦前後の月は海の比率が高くて最も美しい時期です。4枚の拡大画像をモザイクして1枚に仕上げました。拡大にも耐える精細な画像となっています。欠け際をみると北部のポシドニウスや南部のジャンセンなど内部に峡谷の走る特徴のあるクレーターが見頃になっています。出来がよければ、拡大撮影した画像を天文雑誌に応募してみようと思います。

肉眼で見える通り北を上にしてあります。2018年1月6日01時03分~8分に撮影した動画(30秒間)4枚の静止画像をモザイク合成。Orion VX12s (30cm, f=1200)にZOW社ASI174CMOSカメラで撮影。

2018年1月9日火曜日

カリフォルニア星雲とすばる星団(12月21日)

 既述のように2017年の年瀬も迫る12月21日うすずみ温泉に遠征しました。雲はなかったもののややかすんで透明度は今ひとつでしたが何とか夜半までに改善しました。しかし一難去ってまた一難、FC100DL鏡筒を載せているセレストロンAVX赤道儀のオートガイドが不調で使えない状態に。仕方なくISOを6400に上げ、露出は1分に切り詰めて撮影枚数を増やしました。不調の中でも比較的出来の良かったものを掲載していきます。
カリフォルニア星雲:ポピュラーな対象ですが本ブログにはあまり登場していません。単純に出来栄えが悪かったためですがこんな時にそれなりに撮れたのは、天頂付近の好条件のためでしょうか。タカハシFC100DL+レデューサー(f=590mm, F5.9)、キャノンEOS 6D (ISO6400, 1分x6枚コンポ) 2017年12月22日01時49分~。画面周辺をトリミング。




すばる(プレアデス)星団:カリフォルニア星雲の近くにあり短焦点では同一視野内で赤と青の美しいコントラストを演じます。星団全体を取り巻く青い星雲はNik CollectionのColor Effex Pro4でよく表現できるようです。撮影方法は上と同じ。2017年12月21日01時22分~。

2018年1月7日日曜日

標準レンズで冬の星座(12月22日)

 年の瀬も迫る12月21日夕方、55㎜の標準サイズで冬の星座や星雲を切り取ろうとうすずみ温泉にプチ遠征しました。標準レンズでの撮影は、将来星間に広がる淡い反射星雲、分子星雲を表現したいと思っておりその準備のつもりです。はじめ透明度はいまひとつの感がありましたがほぼ一晩中晴天が続き透明度も徐々に改善し順調に撮影できました。しかしなかなか整理が追いつかず今日となってしまいました。
1.オリオン座:55㎜で撮ってみてオリオン座がちょうどすっぽり入ることがわかりました。今回、M42オリオン大星雲、馬頭星雲と燃える木星雲、バーナードループなど赤い星雲が注目点です。Nik Collectionの使用で淡い反射星雲を一部表現することができました。今後オリオン座全体に広がる星雲をはっきり写し出すには撮影枚数を格段に増やす必要があります。2017年12月22日02時15分。キャノンEOS kiss x7iにキャノン 55-200mmズームレンズ(55mm, F5で使用), ISO6400, 1分x3枚コンポ。Nik Collection処理。 
2.いっかくじゅう座(バラ星雲):ふだんバラ星雲単体でしか撮影しませんが55㎜では周囲の小さな散光星雲も構図内に入ってきます。淡い反射星雲の濃淡にも気づきます。撮影条件は1)と同じ。5枚コンポジット。2017年12月22日02時39分。   
3.ふたご座:ふたご座の星雲・星団が集まる足元のあたりを狙ってみました。クラゲ星雲とモンキーフェース星雲の赤い散光星雲のほか散開星団のM35とM37が見えています。条件は1.2.と同じ。6枚コンポジット。2017年12月22日04時03分。          

2018年1月3日水曜日

閲覧数が88888に。(1月3日)

 2011年12月10日の皆既月食の投稿に始まった当ブログは、本日(2018年1月3日)、閲覧数が八万八千八百八十八(88,888)に到達しました。ほぼ6年間でのこのメモリアルナンバーは皆さんに熱心に訪問して戴いた結果に他なりません。心より御礼申し上げます。この1月31日には初回掲載の皆既月食とほぼ同じ条件で皆既月食があります。久しぶりですので晴天を期待し、楽しみに待ちたいと思います。