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2020年3月30日月曜日

昨夜の夕月(3月29日)

新型コロナウイルスが日本を含め世界中に蔓延し異常事態となっています。外出をできるだけ控え人ごみを避けるなど、感染リスクを低くする努力が必要です。星空の天体撮影は暗い空のもとへ出かけなければなりませんが、幸い人との接触はほとんどありませんので、基本的に控える必要はなさそうです。3月ももう月末ですが、新月期の天気が悪く、うすずみ温泉での撮影は一度もできませんでした。GPVの快晴予報が行ってみると雪だったり、晴れの時間が短かったり、満月期に晴れたり、ちぐはぐな天候に振り回されました。したがって、月など、雲間からでも撮影できる対象が主になってしまいました。掲載するのは昨夜の月です。春の夕月は高いので期待するのですが、シーイングは悪い方でした。拡大はできず、月全体像で我慢です。Orion VX12 (D30cm, FL1200mm) 反射望遠鏡, ZWO ASI183MM, ケンコーEQ6 Pro赤道儀。2020年3月29日18時18分。
 

2020年3月22日日曜日

月面の「直線の壁」(3月3日)

月面中央部を南北に並ぶクレーター列のすぐ近くに「直線の壁」と名付けられた有名な断崖があります。長さが110㎞、高さは300mくらいだそうです。この画像では左が北になりますのでクレーター列は左右に並び、その列の下(画面の中央部)に「直線の壁」があります。よくみると小クレーターは断層の高い方に多いこと、雲の海(下側)に何本かの筋状の構造(リンクルリッジ)が走っていることなど細部がよくみえています。リンクルリッジを周壁の一部とみなすと、大きな丸いクレーターの中央を直線の壁が斜めに走っているようにもみえます。解像度の高い画像はみていて楽しくなります。撮影情報:30cm 反射赤道ぐ2020年3月3日19時12分20秒から90秒間の動画撮影。得られた1000フレームをスタック、ウエブレット処理。

自宅で撮ったオリオン大星雲(2月11日)

夜空の明るい自宅の庭でRC6(D153mm, FL1350mm, F9; MicroTech) + QBPフィルターを使ってオリオン大星雲を撮影し、Nik collectionなどで強力な処理をしてみました。QBPフィルターの使用で赤色は強く出ていますが青色は弱くなっています。Nik CollectionのColor Efex Pro (CEP) 処理を2回行うことにより精細な星雲の構造が浮かび上がりました。撮影:RC(リッチー・クレチアン)反射望遠鏡(D153mm, FL1350mm, F9), EOS kiss 7i (Seo-SP4), QBPフィルター, EQM35 赤道儀にて、ISO3200, 露出3分 x 5。2020年2月11日22時08分~22時24分まで。ステライメージ8でスタッキング、photoshop CCでNikCollection CEP処理を2回。

2020年3月12日木曜日

ヒギヌス谷とトリスネッカー谷(3月3日)

ヒギヌス谷は、月の中央にあってブーメランのような形をした複雑な谷です。中央部に直径8.7㎞のヒギヌスクレーターとそれに連続したいくつかの小クレーターが続きます。火山の溶岩が表面から固まるとその下を溶岩が流れて空洞ができることがあるそうですが、これは溶岩チューブと呼ばれ、その天井部分が陥没してできたのがヒギヌス谷だということです。複雑な形になったことが理解できます。トレスネッカー谷は、トリスネッカークレーターに近く、細くて長くて屈曲した糸のような谷です。Orion VX12 (30cm, FL120cm)、
Zwo ASI 183MM CMOSカメラ、1000フレームの動画(約90秒)を撮影し、スタック、ウエブレット処理、画像処理。2020年3月3日19時20分撮影。この日はシーイングが良く、解像度の高い画像が得られたので通常の拡大率を倍にして見ました。