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2019年2月24日日曜日

十六夜の月(月齢16.7)(2月21日)

 久しぶりにすっきり晴れた夜空に月が美しく煌々と輝いていました。しかしシーイングは今一つで、弱拡大ではまずまずですがゆらゆらと画面が揺れる拡大撮影は無理でした。この状態は年末あたりからずっと続いていて、この地方がジェット気流の通り道になっているようです。whole moonで掲載します。
Orion VX12 (D30cm, FL1200), パラコア2, IR685パスフィルター, ASI174MM CMOSカメラで15秒間の動画撮影。強調を避け、できるだけナチュラルに仕上げた4枚の画像をImage Composite Editorでモザイク合成。2019年2月21日23時40分~44分。

2019年2月23日土曜日

自宅で赤い星雲を撮る(2月21日)

 私の住んでいる岐阜市北部は全体に夜空が明るいうえに市街地の南側方向は光の影響が顕著です。これまでにもIR換装カメラを使って星雲の撮影を試みたことがありますがオリオン大星雲以外のバラ星雲や馬頭星雲には全く歯が立ちませんでした。今回は、QBPフィルターを望遠鏡ショップシュミットから購入し、上記3つの赤い星雲の撮影にチャレンジしてみました。QBPフィルターは、天体の発する主要4輝線(Hα,Hβ,OIII,SII)付近の波長域を中心に透過させ、それ以外の波長域をカットすることで、光害地でも星雲を浮かび上がらせるとのことで、期待がもてます。
 通常自宅ではF4の望遠鏡にISO1600、露出60秒では完全にオーバーで30秒くらいが限界です。今回、フィルター付きF6の望遠鏡でBGを調べたところ、ISO1600の0180秒以上でオーバー、120秒くらいが適正と考えられました。そこでISO3200、露出60秒と決めて撮影することにしました。
 その結果、オリオン大星雲はフィルターなしでもそれなりによく写りますが、+フィルターにすると中心部はシロトビしますが淡い部分の広がりが大きく見えます(上)。バラ星雲(中)と馬頭星雲(下)は画像処理を施すことによりその姿を現してきました。以上、非常に有効なフィルターであることを実感できました。露出時間を3,4倍長くできるので暗い空の淡い星雲にも効果を発揮しそうです。
 FC100DL(10cm, 590mm)/EOS6D (HKIR), ISO3200, 露出60sec. x10 DSSコンポジット。2019年2月21日20時50分~21時00分。
 撮影条件は上に同じ。2019年21時47分~22時10分。✗30 DSSコンポジット。
撮影条件は上に同じ。21時16分~35分。✗29 DSS コンポジット。

2019年2月22日金曜日

クリスマスツリー星団からバラ星雲(2月6、7日)

 今月の6日、7日にうすずみ温泉で撮った画像はすでに紹介していますが、最後にクリスマスツリー星団周辺の画像を掲載します。
 85㎜望遠レンズ(APS-C使用で120mm)による撮像で上が北方向です。右下側にバラ星雲が、中央部分にクリスマスツリー星団を含む赤い領域が見えます。かたつむり星雲とも呼ばれる青い星雲(IC2169など)も印象的です。2019年2月22時29分から23時08分。サムヤン85mm/F1.4(F2.8)ISO3200, 露出2分。UHCフィルター。スカイフラット画像で補正。x 19 DSSコンポジット。トリミングなし。
ほぼ同じ視野をタカハシFS60CB屈折(D60mm, FL250mm)で撮像したもので上が北です。中央部分に白く明るいクリスマスツリー星団が、青いかたつむり星雲(IC2169など)が右側に見えています。2019年2月6日23時28分から7日00時08分。EOS6D (HKIR), ISO3200, 露出2分スカイフラット画像で補正。x 20 DSSコンポジット。

2019年2月14日木曜日

昨夜の月(月齢7.5)2月13日

昨夜(2月13日)は晴れたり曇ったり不安定な空で2回も設定と撤収を繰り返す羽目になりました。シーイングもそれなりでしたので、直接焦点の全体像(上)と、中央部の火口列付近(下)の2.5 x 拡大像を示します。ふだん主にしている5.0 x 拡大はゆらぎが大きく画像化は無理でした。
 
Orion VX12 (D30cm, FL120cm)、ASI 174MM CMOSカメラ。 上:直接焦点の3枚モザイク。2019年2月13日20時45分、下:2.5x拡大。同20時54分。

2019年2月13日水曜日

夕方の月(月齢6.5)(2月12日)

ここのところ天気が悪く、晴天のもとで月を眺めるのは久しぶりです。チャンスがあれば月面の拡大写真を天文雑誌に応募することにしているのですが、12月以降良いシーイングに巡り合えず、ネタ切れ状態です。この夜も期待を込めてたくさん撮影したのですが使えるのはこの低倍率だけでした。
 上弦近くになると気になるのが「V」と「X」文字です。V文字はよく見ると2つあります。この近くのヒギヌス谷の「逆さV」も加えると3つもV字が集まっています(大円)。X文字は少し早かったかもしれませんが見えています(小円)。南(下)端には「L」文字も。
2019年2月12日17時59分。Orion VX12(D30cmm, FL120cm) 直接焦点。ASI 174MM CMOSカメラ。15秒間の動画を処理して静止画に。2枚モザイク。自宅にて。

2019年2月11日月曜日

オリオン大星雲(2月6日)

 星雲中心部の白飛びを防ぐため露出時間を変えて撮影しコンポジットしてみました。十分とは言えませんが多少改善されていると思います。また周囲の分子雲はこれまで以上に明瞭に表現できたようです。
FC100DL (reducer 590mm), EOS6D (HKIR). ISO1600, 露出10, 20, 30, 45, 60, 90, 120秒, またはISO3200, 120秒を各5枚ずつDSSコンポジット(Raw、スカイフラット処理)。撮影: 2019年2月6日20時31分から21時16分。ステライメージ8、PhotoshopCCで画像処理。

2019年2月10日日曜日

岩本彗星(2月7日)

昨年12月19日に徳島県の岩本さんが単独発見した岩本彗星(C/2018 Y1 Iwamoto)をはじめて観測しました。位置はおとめ座、明るさは7等程度で、2月7日に近日点を通過し、2月13日には地球に最接近(4540万キロ)すると予想されている注目の彗星です。最近地球に接近した周期彗星と同様に、強いコマだけで尾は見えないか非常に淡いようです。
FS60CB (D6cm, FL25cm 屈折)、EOS6D (Seo-SP4), ISO 3200, 露出1分,  2019年2月7日01h40-42m。彗星の動きが速いので画像2枚をコンポジット。

2019年2月8日金曜日

オリオン座からペルセウス座まで(秋から冬の銀河)(2月6日)

夜半頃の中天から西の空にかかる天の川です。結構複雑な暗黒星雲が入り組んでいることがわかります。暗黒星雲の詳細を24㎜(APS-Cで36㎜)で表現するのは無理のようです。
サムヤン24mm, F1.4 (APS-Cで36mm, F2.8で使用), 露出1分。スカイメモSでガイド。2019年2月6日21h 56m-7日01h 15mに撮影した6種 x 20枚の画像をDSSコンポジット。ICEでモザイク合成。