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2022年1月25日火曜日

月は何色?月面のカラー撮影に挑む(1月10日)

 一般的に月面は「モノクロームの世界」だと言われます。これを裏付けるように現在の月面撮影では高い解像度を狙ってシーイングの影響が大きい可視光を遮り遠赤外線で撮影されており、カラー情報はあまり重要視されていないようです。もし月面に色があっても、かすかで意味のない取るに足らない情報だと考えられているからかもしれません。
 しかし昨今、カラーのCMOSカメラを使う機会が増え、「月の色」を感じる機会に遭遇するようになりました。そこで、月は何色なのか?探ってみることにしました。
 画像処理ソフトについている「彩度を高める」処理を行い、画像から画像を引き算することで色彩だけを取り出す方法を試みてみました。
 【画像の説明】a)英オライオンニュートン式反射望遠鏡 (D30cm, FL120cm)/ZWO ASI 183MC(カラー)CMOSカメラで動画撮影後、Autostakker't3でスタッキング、RegiStax6でウエブレット処理、Photoshop CC、ステライメージ9で画像処理、b) "画像a"の自然彩度を100%アップしたもの、c)"画像a" の自然彩度100%を2回アップしたもの、d) "画像b"から"画像a" を差し引いた画像を増強処理したもの、e) "画像c"から"画像a"を差し引いた画像を増強処理したもの。
【結果】1) 海は赤~赤紫色系、山岳領域は青~緑色系、2) 静かの海全体と晴れの海の辺縁部は濃い青、3)ラングレヌス周辺に赤紫色、などの彩色が認められました。
 しかし、撮影条件、画像処理によっては異なる配色になる可能性があるので、再現性を高めたうえで結論を導きたいと思っています。



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